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2004年10月 の投稿

統治崩壊

カテゴリー:未分類

著者:江上剛、出版社:光文社
 著者は第一勧業銀行に入って26年間つとめ、49歳になって支店長のときに早期退職制度に応募してやめた。第一勧銀が総会屋に不正な利益を供与したとして役員11人が逮捕され、1人の自殺者を出したときは、広報部の次長だった。事件後に、警察の保護対象となりながらも、不透明な取引の根絶、総務部の廃止、コンプライアンス体制の構築を目ざした。しかし、次第に社内「革命」は色あせていった。この本は、著者の実体験をもとに書かれた小説だから、なるほど銀行内の動向に迫力がある。
 いま、大銀行の合併が相次ぎ、多くの銀行が名前を変えた。合併した銀行内では、旧行の行員がグループをつくって醜い派閥争いをくりひろげた。先日、専門家の講演を聞いたところ、いずれも既に大勢は決着がついたという。勝ち組、負け組に区分されて一緒に仕事をするのも嫌な気分だろうと思うが、それも仕方のないことかもしれない。
 銀行は、昔も今も、暴力団を育てている最大の温床のような気がしてならない。これも資本主義ニッポンの仕方のないことなのだろうか・・・。

ドクター・タチアナの男と女の生物学講座

カテゴリー:未分類

著者:オリヴィア・ジャドソン、出版社:光文社
 なぜ、この世にオスとメスがいて、お互いに求めあうのか、考えてみれば実に不思議なものです。いや、最近の日本社会では結婚しない若者が男女を問わずに増えています。だから、民族としての日本人は、いずれ消滅すると予測されています。
 オスとメスが互いに求めあうというのは美しい話ばかりではありません。それぞれ生命をかけた闘争の成果として子孫を残そうともしています。その努力にも涙ぐましいものがあります。
 動物も昆虫も、みんなセックスで悩んでいる。本のオビにこう書かれています。なるほどそうです。週刊誌のセックス談義のように軽いノリの質問に、ごくごく真面目な回答がなされています。真面目な、しかし、アッと驚くような話のオンパレードです。

修理

カテゴリー:未分類

著者:足立紀尚、出版社:ポプラ社
 モノが壊れたら修理して、また使うというのが以前は当たり前のことでした。自転車のパンク修理というのも日常茶飯事でした。ズボンのかけはぎはもちろん、靴下(足袋)のつくろいもごく普通のこと。誰も不思議に思いませんでした。
 ところが、今では修理してくれるところがありません。修理するより新品を買った方が、よほど安あがりなのですから、仕方ありません。
 この本には、刀剣の研ぎ直しや仏像の再生から、万年筆やライターそして、登山靴からフツーの靴まで、いろんなモノが修理によってよみがえって再利用されていることが紹介されています。
 なかでも私が感動したのは、古文書の修理で昔ながらの麩糊(ふのり)が使われているということです。これは何度でも付け外しが利くという長所があるので、次ぎに修理される数百年後にも間違いなく修理ができるように、という配慮からなのです。化学製品の接着剤を一切使わないというのに、私はお見事と手をうってしまいました。

韓国映画躍進の秘策

カテゴリー:未分類

著者:金鍾文、出版社:現代書館
 私が最近見た韓国映画は、新しい順に並べると『ブラザーフッド』『シルミド』『おばあちゃんの家』『二重スパイ』『JSA』『シュリ』『チング〜友へ』『春香伝』『風の丘を越えて〜西便制』があります。
 いずれも、その素晴らしさと迫力に圧倒されてしまいました。日本で封切られなかった『南部軍』は今もぜひ見たいと思っています(誰かビデオを貸して下さい)。
 韓国映画の躍進の秘密にスクリーン・クォーター制度というものがあります。1年のうち5分の1は韓国映画の上映を映画館に義務づけるというものです。これが韓国映画を飛躍的に発展させました。
 映画は、その国の文化レベルをあらわす指標です。韓国の文化レベルがすごく高いことに感心するにつけ、日本も負けないように映画を助成すべきだと思います。

愛か美貌か −ショッピングの女王4−

カテゴリー:未分類

著者:中村うさぎ
 とうとう、ホスト狂いになられました(笑)。「自分のナルシズムを満足させるために他人を批判する人間の方が、誰も傷つけずに無駄遣いして勝手に自己満足する人間より困った存在ではなかろうか」さすがは女王様、おっしゃる通りでございます。なでしこ姫もミーハーといわれようが、貪欲快楽人生を貫きます(笑)

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