著者:小野田襄二、出版社:白順社
反帝・反スターリンとか革共同といっても、今の若者にはチンプンカンプンの言葉だろう。私より10歳年長の著者は革共同の指導部にいて、その後、運動から離れて予備校講師として生きてきたようだ。もちろん、私は面識がない。
新左翼内部の人脈と路線闘争の内情が著者個人の視点で描かれていて、全体像はつかめないものの、その断片は理解できる。福岡では最近まで革労協内部の内ゲバで死者が出たりしていて、「新左翼」と称する古い団体がまだ生存していることに驚かされる。
30年前までの学生運動の内情の一端を証言する本として読んでみた。
2004年9月1日


