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2004年8月 の投稿

合衆国海軍兵学校

カテゴリー:未分類

著者:サンドラ・トラヴィス・ビルダール、出版社:かや書房
 アナポリスの一日というサブ・タイトルのとおり、写真を通じて、ある日の一日の様子が紹介されています。
 卒業生のなかの有名人としては、ジミー・カーター元大統領、ニミッツ元帥、アメリカ初の宇宙飛行をしたアラン・シェパード中佐、アポロ13号のジム・ラベル船長などがいます。日本人も10人ほどの卒業生がいるようです。1学年1500人で、2ヶ月間の入校訓練で100人が去り、4年後の卒業時には1000人になるといいます。
 アメリカの海軍将校を養成する過程のイメージがつかめる写真集です。

女王ファナ

カテゴリー:未分類

著者:ホセ・ルイスオライソラ、出版社:角川書店
 15世紀のスペインの女王ファナの一生を描いた映画の原作です。スペインでは190万人が見たといいます。宮廷風景など、映画のシーンの華麗さに私も圧倒されました。
 スペインのカトリック女王イサベルの娘ファナがブルゴーニュ大公フェリペと結婚します。幸せな結婚生活でした。しかし、フェリペの浮気でファナは心を悩まします。「狂気」のはじまりです。フェリペが死に、イサベル女王が死ぬと、ファナはスペインの女王になるのですが、ヨーロッパの政争に巻きこまれ、29歳のとき幽閉され、75歳で亡くなるまでの46年間をそこにとどまります。狂女ファナと呼ばれて・・・。
 本当に狂女だったのか、それは愛する夫を喪ったことによる精神的打撃でしかなかったのではないのか・・。当時のヨーロッパ情勢を深く考えされられる映画であり、本です。

ナポレオン自伝

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著者:アンドレ・マルロー、出版社:朝日新聞社
 軍学とは、まずあらゆる可能性を十分に計算し、ついで正確に、ほとんど数学的に、偶然を考慮に入れることにある。偶然は、したがって凡庸な精神の持ち主にとっては常に謎にとどまる。
 兵力の劣る軍を率いての戦争術は、攻撃地点あるいは攻撃されている地点に、つねに敵よりも大きな戦力を投入することにある。しかし、この術は書物によっても、また慣れによっても会得されるものではない。戦争の才能を急速につくりあげるのは、行動上の機転である。
 フリードリヒ大王も言っているように、戦火のあるところ自由な国家はない。私は権力を愛する。しかし、私が権力を愛するのは、芸術家としてである。私は、音楽家がそのヴァイオリンを愛するように、権力を愛する。
 想像力こそが世界を統治する。想像力によってしか、人間は統治しえない。
 戦争にあっては、あらゆる機会を利用せねばならない。というのは、運命というのは女性だからである。今日それを取り逃がしたら、もう明日ふたたび出会えることを期待してはならない。
 軍人、私は、それ以外の何者でもない。なぜなら、それは私にとって天職だからである。それは私の人生であり、習慣である。これまで、いたるところで私の命令を下してきた。私は、そのように生まれついていたのだ。
 私は富者がいることは望ましいことだとさえ思っている。というのは、それは貧者の生活を保障する唯一の手段だからだ。
 宗教なしに、国家にいかにして秩序を保てることができようか。社会は富の不平等をともなわずには存在しえない。そして、富の不平等は宗教なしには保っていかれない。
 友情などは、単なる言葉にすぎない。私はただのひとりも愛してはいない。私には真の友人がいないということを、私はよく知っている。私の愛人、それは権力だ。私は、その征服に非常に骨折ってきたので、みすみすそれが奪われるのも許せないし、ひとがみだりにそれを欲しがるのさえ耐えられない。
 私の今日あるをつくったのは、それは意志であり、性格であり、精励であり、そして大胆さである。
 ボナパルト家がいつの時代に始まるのかとの問いを発する人への答えは実に簡単である。それはブリュメール18日に始まる。治世の最初の年になかなかの善人だとみられる君主は、2年目には馬鹿にされる。主たる者が人民に抱かしめる愛は、畏敬の念と強い評価の混ざった、男性的な愛でなければならない。国王が善い王だと言われるとき、その治世は失敗している。
 この本はナポレオンの書いた莫大な量の手紙、布告、文書からアンドレ・マルローが選び抜き、ナポレオンが晩年に自らの人生を語ったかのように編集したものです。したがって、今から当時をふり返ったというものではなく、すべて現在進行形のものですから、生き生きとした臨場感があります。ナポレオンその人を知るうえで、彼の肉声を実感できるという意味で貴重なものだと思います。

まちづくりの法と政策パート3

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著者:坂和章平、出版社:日本評論社
 大阪の坂和章平弁護士が四国の愛媛大学で行った三日間の集中講義を本にしたものです。これで3冊目なのですが、その精力的な講義内容には、毎回、ほとほと呆れてしまいます。ただ、学生時代に学生運動をしていたという割には、あまりにも今の「体制」べったりすぎるのが気になります。
 まちづくりにしろ、年金問題にしろ、イラクへの自衛隊派遣や平和憲法を「改正」しようとする動きについて、真正面から批判してほしいと思います。たとえ大学での学生向けの講義であったとしても、押しつけにならない程度に、今の「体制」がやっているあまりにひどいことを批判できたように思います。
 それにしても、都市問題について坂和弁護士がよくよく勉強していることには頭が下がります。映画の話は、ふーんオレもそこそこ見てるわい、なんて読みとばせても、都市再開発法については、そうなんだー、と勉強させられてしまいました。

闘ってこそ自由。勝利して本当の自由

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著者:篠原義仁
 残念なことに自費出版です。読みたい人は私までご連絡ください。格安でおわけします。
 実は、著者の篠原弁護士は、私が弁護士1年生として入った法律事務所の先輩弁護士なのです。たった4年違いでしたが、当時の私からすれば、それは一世代も上の、はるかに偉大な先輩弁護士として映りました。
 口八丁、手八丁という言葉は、まさしく篠原弁護士のためにあるようなものです。舌鋒鋭く、寸鉄、人を刺し貫いてしまいます。攻撃の矢面にたってしまったら、たいていの人は降参せざるをえません。私は、これはとてもかなわないと早々にあきらめてしまいました。すごすぎるのです。
 その篠原弁護士が、自分の35年の弁護士生活をやさしい言葉で語り尽くしています。この本を読んで、私はすごく勉強になりました。弁護士とはこうあらねばならない。久しぶりに原点に立ち返ることができた思いです。
 公害裁判、税金裁判、オンブズマン訴訟、そして労働裁判など、篠原弁護士は現代日本の超一流の弁護士として、今も私が心から尊敬する弁護士です。

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