著者:芦原伸、出版社:NHK出版
大草原の彼方から馬に乗ったガンマンが悠然とあらわれてきます。まさしく広い広い西部の大草原です。このオープニング・シーンを見ただけでゾクゾクワクワクしました。映画館のなかは観客でギッシリです。息をこらしてスクリーンを見つめます。
2挺拳銃の早撃ち、騎兵隊が突撃ラッパを吹き鳴らして疾走するシーン。手に汗をにぎり、口を大きく開けて見とれていました。小学生のころです。
大学生になってからは、マカロニ・ウェスタンもかなり見ました。クリント・イーストウッドの「夕陽のガンマン」など、渇いた砂嵐のなかの決闘シーンにしびれました。
最近では、ケヴィン・コスナーの「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に感動しました。
インディアン(今は先住民といいます)に頭の皮を剥ぐという野蛮な習慣はなく、東部の白人が始めたものを真似ただけ。
「私は何度も遠征隊を率いて彼ら(先住民)と戦ったが、そのたびに我が身を恥じ、わが政府を恥じ、わが軍の軍旗に恥ずかしい思いをした。正しいのはいつも先住民であり、彼らが協約を破ったことは一度もなく、我々が協約を実行したことは一度もなかった」
「必ず観ておきたいクラシック西部劇30選」が紹介されています。「駅馬車」や「OK牧場の決闘」「広野の七人」などは見た覚えがありますが、その大半は見た記憶のないものでした。ぜひ、もう一度、満席の映画館で大スクリーンを仰ぎながら見てみたいものです。
2004年1月1日


