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モノカキ日弁連副会長の日刊メルマガ

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著者:永尾廣久、出版社:花伝社
 2002年度日弁連副会長を務めた筆者が、激動する司法の中で日弁連はどのような活動をしているかを九州の会員にメールでレポートしたもの。モノカキとは、筆者のあだ名である。
 内容は、司法改革の各論点について、日弁連の意見や司法改革推進本部の議論の様子が中心であるが、日本の司法状況全般について、数字をあげ、諸外国と比較しながらわかりやすく説明されていて、「日本の司法豆知識」集にもなっている。
 また、豊富な読書に裏付けられた書籍の紹介は読書の意欲をわきたたせるし、自宅の庭と日比谷公園の四季折々の花々の様子は、ビルの中でパソコンに向かう私達の目を、窓の外に向けさせてくれる。
 筆者が本当の「モノカキ」になってしまうと弁護士会は大打撃なので、売れないままでどんどん書いて戴きたいというのが、勝手な読後感である。

モスクワ地下鉄の空気

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著者:鈴木常浩、出版社:現代書館
 1975年生まれの日本人青年が昨年まで5年ほどモスクワで建築学を学びました。モスクワの地下鉄とその駅を紹介しながら、現代ロシアのかかえているさまざまな問題点を生々しくレポートしている本です。正直いってこの本を読んで私はロシアに行く意欲をますます喪ってしまいました。地下鉄の駅のプラットホームに発見した爆弾を入れるための鉄製の箱があるなんて、とても信じられません。
 ロシア人の平均寿命は男性が59歳で、女性は72歳。ロシア人のおばあちゃんは、いかにもどっしり落ち着いて生活しているといいます。男はストレスのあまりウォッカに走り、長生きできないのです。

ゴースト・ソルジャーズ

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著者:ハンプトン・サイズ、出版社:光文社
 第2次世界大戦中のフィリピンのルソン島で日本軍の捕虜となったアメリカ兵513人をアメリカ軍のレンジャー部隊が現地のゲリラ部隊とともに救出に向かい成功する作戦を紹介した本です。近くスピルバーグとトム・クルーズで映画化されるそうです。
 私もフィリピンのレイテ島に公害視察に出かけたことがあります。大岡昇平の『レイテ戦記』に出てくる鬱蒼とした密林(ジャングル)は今や影も形もありません。戦争と木材輸出による環境破壊のすさまじさを実感させられました。
 フィリピンの日本軍といえば、あのバターン死の行進がすぐ思い出されます。救出されたアメリカ兵(実はイギリス兵などもいました)は、その生き残りでもあります。
 日本軍による無謀なバンザイ突撃の場面などは、同じ日本人として無惨な死に胸が痛みます。少し前にアメリカ人による『硫黄島戦記』も読みましたが、アメリカでは第2次対戦の戦記物がブームになっているのでしょうか・・・。
 内藤功弁護士(元日本共産党参議院議員)によると、日本の自衛隊は日本軍人の戦記物を最近になって再評価しているということです。戦争の実相を後世に伝えること自体は必要なことだと私も思いますが、それが戦意高揚の目的であれば賛成しかねます。

内部告発の時代

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出版社:花伝社
 内部告発をする人を「ホイッスルブロウワー」(笛を吹く人=警告する人)と呼ぶ。いまでは社会のために積極的に行動する人と受けとめられるようになった。やはり、雪印乳業事件の影響は絶大なものがある。
 この本によると、アメリカにはケイ・タム訴訟(不正請求禁止法)というのがある。企業が政府に意図的に虚偽の請求をしていたとき、政府が蒙った損失の3倍を懲罰賠償として企業に課すことができる。告発者は、政府が回収した金額の15〜30%の報奨金を受け取るというもの。
 また、1989年の連邦内部告発者保護法によって、告発者は51%の証明ができたらよい(緩やかな証明で足りる)ということになっている。これによって、内部告発が増えた。日本でも内部告発をすすめる立法化をめざして、本格的な議論がすすんでいる。

最強の交渉術

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著者:橋下徹、出版社:日本文芸社
 実は、わが家にはテレビがありませんので、一度も見たことはないのですが、『行列のできる法律相談所』が大変な人気を集めているようです。そこでも活躍している橋下弁護士による「最後に必ずYESと言わせる」交渉術の本です。
 まとまらない交渉もあるという認識をもつべきだというコメントには私も同感です。交渉では明らかに後攻が有利だ、借りではなく貸しをつくれ、とか、いろいろ交渉をすすめるうえで役に立つ実践テクニックが紹介されています。

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