著者 野本 陽代 、 出版 幻冬舎新書
オリオン座に輝く一等星のベテルギウスが今にも爆発しそうだというのです。
ベテルギウスは、地球からわずか640光年という近距離にある赤色長巨星です。質量は太陽の20倍、直径は太陽の100倍です。
ベテルギウスが爆発すれば、史上最大級の宇宙ショーとなる。満月と同じくらいの明るさ、途方もなく明るい点が突如として天空に出現し、数ヶ月のあいだは昼間でも見えるほどギラギラと輝く。
しかし、爆発から2年たつと、ベテルギウスは今より暗くなってしまい、あとは暗くなる一方で、やがて姿を消す。そして、冬の大三角形は見られなくなり、オリオンらしさも失う。
太陽にも寿命があり、その寿命は100億年。現在は、半ばにさしかかったところ。太陽の2倍の質量をもつ星は太陽の10倍の明るさで輝き、20億年で寿命を迎える。逆に太陽の半分の質量の星は1799億年の寿命がある。
いま身近にある元素は、星と最後を飾る大爆発超新星によってつくられたもの。その意味で人間はスターダスト(星くず)、星の子であると言える。
星くずから人は生まれ、また星くずへと帰っていく存在なのですね。
悠久に生きたいと願ってもせんないことではあります。だって、あとに生まれてきた人にとっては先人はいずれ邪魔な存在になってしまうのですからね。先人が消えてはじめて、俊人の活躍する場所は開かれます。複雑な心境です。いつまでも若いと思っていたのですが・・・。たまには何万年どころか、何億年という単位で世の中のことをとらえてみるのは俗世に生きる私たちに必要なことだと、弁護士である私はいつも紛争をかかえて、つくづく実感します。
(2011年11月刊。780円+税)
2012年3月3日


