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2004年2月 の投稿

海馬

カテゴリー:未分類

著者:池谷裕二、出版社:朝日出版社
 糸井重里との対談を通じて、脳の活性化は本人の心がけ次第だという画期的な内容が明らかにされていく、元気の出る本です。これも知人のNAOMIさんのおすすめで読みました。
 脳の神経細胞は生まれたときが一番多くて、あとは減っていくだけ。しかし、海馬では細胞が次々に生み出されていき、神経が入れ替わっている。海馬は情報の選別を担当するところで、海馬の神経細胞は成人になってからも増えていく。海馬は記憶をつくっていく。海馬の神経細胞の数が多いほど、たくさんの情報を同時に処理できる。
 脳はいつでも元気いっぱい。ぜんぜん疲れない。30歳を過ぎてから頭は良くなる。疲れたなあと感じるとき、実際に疲れているのは目。
 経験をすればするほど、飛躍的に脳の回路は緊密になる。睡眠は整理整頓できた情報を記憶しようという取捨選択の重要なプロセス。外界をシャットアウトして余分な情報が入ってこないようにして、脳の中だけで正しく整合性を保つようにするために睡眠が必要になる。睡眠がないと人間はぜんぜんだめになってしまう。
 脳は達成感を快楽として蓄える。達成感を生むためには、小さい目標を設定して、ひとつずつ解決していくといい。いいことを言うとそのとおりになる。悪いことを言ってもそのとおりになる。いい意味でも、悪い意味でも、言葉は呪いみたいなもの。未来に対して素敵なイメージを思い描いた方がいい。がぜん元気が湧いてきました。

生涯最高の失敗

カテゴリー:未分類

著者:田中耕一、出版社:朝日新聞社
 田中耕一さんがノーベル化学賞をもらったとき、ほとんどの日本人が驚き、また、喜びました(と思います)。なにしろ、まだ43歳で、フツーの会社員、それも肩書は単なる主任でしかないというのです。ノーベル賞なんて、有名大学の名誉教授がもらうものと思いこんでいた私のような日本人にはショックでした。しかも、賞の対象は、1985年の実験結果を1988年6月に論文で発表したものだというのです。まだ田中さんが弱冠28歳のときの実験にもとづくものなのです。これにも驚かされます。文系の世界では考えられないことです。
 その田中さんは、その後も現場で実験を続けることをひたすら願い、講演依頼は9割以上お断りしているとのことです。この本は、そのうちの貴重な講演を再現し、「分かりやすく」ノーベル受賞の対象を説明しています。といっても、実のところ、なんとなく分かった気はしましたが、十分に理解できたわけではありません。それでも、山根一眞氏との対談によって、少しは分かった気にはなります。
 田中耕一さんは、お見合い歴20回ということですが、奥さんは、富山県の同じ高校出身で理数科、耕一さんは普通科出身というのも面白い事実です。
 創造性を発揮するには、勇気、挑戦、不屈の意志、組み合わせ、新たな視点、遊び心、偶然、努力、瞬間的ひらめきの9つが必要だそうです。でも、これだったら、私にもありそうです。そんな元気を与えてくれる本でした。

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