「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2023年7月12日

遠方の裁判所から訴状が…

▼Q 九州の離島に住んでいますが、東京地裁から訴状が届きました。裁判は初めてな上に、住まいの近くに弁護士がいるのかも知りません。東京の弁護士に依頼しないといけないのですか。

▼A 法テラスの「民事法律扶助制度」が利用できないか検討しましょう。この制度は、法テラスが弁護士費用などを立て替える制度です。立て替えられた費用は分割払いで法テラスに返還します。弁護士費用の基準も、一般より割安です。

各都道府県には地方裁判所とその支部があります。かつては支部に弁護士がいないか、いても1人の「ゼロワン地区」が全国にありました。弁護士会は、このような「弁護士過疎」の地域に「ひまわり基金法律事務所」を設置し、どこでも誰でも弁護士に相談できるようにしました。あなたの近くにも必ず弁護士がいます。

まずは、近くの弁護士に相談しましょう。法律事務所に電話するのは緊張するかもしれませんが、弁護士はあなたのお悩みに寄り添い、解決策を考えてくれるでしょう。正式に依頼することになれば、何度も打ち合わせをしなければなりませんので、その点からも、近くの弁護士に相談することがオススメです。

依頼を受けた弁護士は、あなたの負担がなるべく軽くなるよう工夫して活動するでしょう。例えば、法律事務所から遠い場所の裁判所の場合、Web会議を用いて裁判を実施する場合がありますので、この仕組みを使って裁判所に行く交通費を抑えることを考えます。また、「移送」という手続きで裁判手続き自体を近くの裁判所に移すこともできます。

ひとりで悩まずご相談ください。あなたの不安を安心に変えてくれるでしょう。

西日本新聞 7月12日分掲載(藤田大輝)

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