「ほう!な話」

2018年11月7日

熟年再婚を反対されている

▼Q 夫に10年前に先立たれた66歳の年金受給者です。72歳の男性と交際を始め、夫が建ててくれた家で一緒に暮らしています。再婚を娘たちに相談したところ、「お母さんはだまされてる」「実家が乗っ取られる」と猛反対。彼の子どもも反対しているようです。諦めるしかないのでしょうか。

▼A 憲法24条1項には、「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し」とあります。事実婚のままにするか婚姻届を出すかどうか、2人が話し合って決めることですから、娘さんたちの承認は必要ありません。もっとも、周囲に祝福されない結婚が時に不幸な結果を招くことは、ご存じのとおりです。

法律的には、再婚後に一方の配偶者が遺言書を残さず死亡した場合、婚姻期間にかかわらず、生存配偶者が2分の1、死亡配偶者の子どもたちが合わせて2分の1の相続分となります。例えば、万一あなたが先に亡くなった場合、あなたの遺産の半分は新しい夫が相続します。娘さんたちの心配も、あながち的外れではありません。

双方の子どもたちの不安を和らげるため、よく話し合って、遺言書など書面による取り決めをしておくのもよいかもしれません。

また相続以外にも、現在受給している亡き夫の遺族年金はどうなるのか、相手が病気や認知症になったとき老老介護ができるのか、お墓はどうするのか、など考えるべきことは多々あります。

人生は一度きり。相続や年金については専門家の助言を受けて、限りある日々を謳歌(おうか)してください。

西日本新聞 11月7日分掲載(内田幸一)

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