「ほう!な話」

2017年8月9日

「仲裁」は普通の裁判とどう違うの?

▼Q 東芝が子会社を売却しようとしたら、共同出資する米国の会社が、売却の差し止めを求めて国際仲裁の申し立てをした、とのニュースを耳にしました。「仲裁」は普通の裁判とは違うのですか? 私の勤める地元の会社も海外と取引していますが、紛争があった場合「仲裁」は使えるのですか?

▼A 仲裁とは、裁判外紛争解決手続き(ADR)の一種で、民事上の紛争について、当事者同士が合意に基づいて、自分たちの紛争の解決を第三者(仲裁人)に委ね、その判断に従う紛争解決手続きをいいます。

裁判との違いは、(1)仲裁は原則として非公開(非公開性)(2)当事者が仲裁人を自由に選任でき、専門家に解決を委ねることができる(専門性)(3)裁判の三審制とは違い、一審制で、早期解決を期待できる(迅速性)(4)どこでどのように手続きを進めるかを柔軟に決められる(手続きの柔軟性)-などが挙げられます。

国際的な取引をめぐる争いでは、法文化の異なる相手方の国で裁判をしたくない場合、第三国で中立的な第三者に判断してもらうことができるので、裁判ではなく、仲裁が選択されることが多くあります。あなたの勤める会社も、海外の取引先との間で合意すれば仲裁手続きを使うことができます。

福岡県弁護士会は、事業者の海外取引・海外展開について「ひまわりほっとダイヤル」で相談に応じています。電話は、(0570)001240。

西日本新聞 8月9日分掲載(姜成賢)

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