「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2015年4月15日

面会交流 調停で実現も

▼Q 私は離婚し、元妻がもうすぐ2歳になる子どもの親権者になりました。しかし、元妻が子どもに会わせてくれません。どうすればよいのでしょうか。

▼A 親が子どもと面会などの方法で交流することを「面会交流」といいます。子どもが、親と継続的に交流することは、子どもの成長にとって、非常に重要です。子どもも親と交流することで、自分が愛されているのだと実感できます。

まずは、話し合いをして、面会交流のルールを作ろうと提案してみましょう。その際、ただ会いたいと伝えるのではなく、具体的な面会の頻度や場所なども提案する方が良いでしょう。

もし、話し合いで面会交流が実現できないような場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。調停は調停委員という第三者を交え、非公開で行われます。
調停では、子どもに関する事情や、現に養育している親に関する事情、離れて暮らす親に関する事情などさまざまな事情を互いに出し合いながら、子どもの福祉を害しないかを考慮して面会交流のルールを作っていきます。

調停の申し立ては、本人でもできますが、法的な知識が必要になることもありますので、弁護士に相談をしてみてください。福岡県弁護士会では、県内18カ所に法律相談センターを開設しています。お気軽にご相談ください。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)

西日本新聞 4月15日分掲載(楠田 瑛介)

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