「ほう!な話」

2019年2月13日

通告で救われる命がある

▼Q 児童虐待のニュースに児童相談所がよく出てきます。何をするところですか。

▼A 児童相談所(児相)とは、児童福祉法に基づいて全国に設置されている公的機関です。家庭や学校、地域、児童福祉施設、警察などから相談を受け、調査や援助などを行います。虐待だけではなく、不登校や非行、障害などさまざまな問題を扱います。

虐待が疑われる子どもの情報が寄せられた場合、児相は子どもの家庭を調査します。その際、話を聴くため親に出頭を求めたり、家庭への立入調査を行ったりする権限が児相には認められています。

児相は必要に応じて子どもを一時保護することもできます。一時保護とは、子どもを家庭から強制的に引き離すことです。原則2カ月間以内(延長も可能)で、その間、親は子どもと一切面会できなくなることもあります。

しかし虐待の有無を判断するのは容易ではありません。子どもが極端に痩せ細っていたり、髪や服が汚れたままだったりと、外見から虐待が明らかなら、一時保護などの措置を速やかに取るべきです。ただ虐待をした親はその事実を隠そうとし、子どもがけがをしていても「階段で転んだ」などと偽ります。子どもが幼かったり親を恐れたりして、周りに打ち明けられなければ、けがが虐待で生じたものか判断が難しくなります。服の下に隠れていれば、発見することさえ困難になります。

そのため全ての国民は、子どもの泣き声や大人の怒号をよく聞くなど、虐待などの被害に遭っている疑いのある子どもを見つけたときは、児相などに通告する義務を法律によって負っているのです。

私たち一人一人が子どもに注意を払うことで、救われる子どもや家庭があることを忘れないようにしましょう。

西日本新聞 2月13日分掲載(渡邉浩司)

目次