「ほう!な話」

2018年1月24日

障害のある長男に財産をどう残す

▼Q 知的障害のある長男がおり、高齢の私に何かあったときに生活できるか心配です。次男もいますが、丸投げというわけにもいきません。

▼A 財産管理に不安があるときの制度には、成年後見制度や任意後見制度があり、相続に備えて遺言を書くことも考えられますが、ほかに信託という方法があります。

信託とは、財産を持っている人(委託者)が、信頼できる人(受託者)に財産を託し、管理や処分をさせ、その利益を指定した人(受益者)に渡す制度です。

今回は、相談者が委託者、次男が受託者となり、長男を受益者とする信託が考えられます。相続で一度に多くの財産が長男に渡ってしまうと不安が生じますが、不動産の賃料収益や株式配当など定期的な収入を長男に渡るようにし、大きな財産については必要に応じて次男が処分できる信託内容にしておけば、生活資金の確保ができます。
次男に信託報酬を支払うという設定もできます。

次男が自分のために財産を処分してしまわないよう、信託監督人を設定することも可能です。

成年後見制度は裁判所が後見人を決定するので思い通りの人が後見人になるとは限りませんが、信託は受託者を自由に設定できます。次男の協力が得られるか話し合ってみてください。どの制度にも一長一短があります。ご相談は福岡県弁護士会の法律相談センターまで。予約は電話=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 1月24日分掲載(坂本龍彦)

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