会長日記

2026年9月1日

会長 池田 耕一郎(50期)

本年度の福岡県弁護士会執行部がスタートして5か月が経過しました。

会員のみなさまには、日頃より弁護士会の運営に多大なるご理解とご協力をいただき、心より感謝申し上げます。

男女共同参画推進の重要性と位置づけ

当会では、2022年(令和4年)に福岡県弁護士会第二次男女共同参画基本計画を策定し、男女共同参画推進本部を中心として5年間にわたり取り組みが積み重ねられてきました。本年度は、その最終年度(5年目)にあたり、これまでの成果と課題を検証し、次のステップへとつなぐ重要な一年となります。本年度執行部としても、男女共同参画の推進を重点施策として掲げ、特に、基本計画中の「収入と所得、業務等に関する男女会員間の格差の改善」に関連する活動に力を注いでいます。

女性社外役員名簿の活用促進

「収入と所得、業務等に関する男女会員間の格差の改善」の具体的な取り組みの一つとして、男女共同参画推進本部を中心に「女性社外役員名簿」を運用しています。

基本計画では、企業統治における女性社外役員の意義を伝える広報を行うとともに、企業からの閲覧を待つにとどまらない活用方法の見直しが求められています。

本年3月から6月にかけて行いました執行部の就任挨拶回りの際、自治体、行政機関、経済団体、中小企業支援機関等に、当会が男女共同参画の推進に注力していることや女性社外役員名簿の意義を説明し、企業に周知するための協力要請を行いました。6月29日には福岡商工会議所の議員総会においてプレゼンテーションの機会をいただいたほか、福岡県商工会連合会から11月13日に開催される商工会女性部幹部研修会での講演依頼もお受けしました。このほか、中小企業支援機関・団体との連携の実績やノウハウを持つ中小企業法律支援センター等各委員会の協力も得て、広く会員に参加を呼びかけ、企業経営者との交流会を行うことも計画しています。

また、名簿登載者の率直な声を聴き、社外役員の実務や存在意義、名簿の実効性を高めるための方策について意見交換をすることを目的に、7月27日、福岡県弁護士会館会議室401において「女性社外役員名簿候補者との意見交換会」が開催されました。企業の現場で活躍する会員から社外役員の実務に関する経験を報告してもらい共有したほか、名簿運用に関する要望(登録要件の見直し等)や企業へのアプローチ方法などについて具体的な議論を交わすことができました。

他士業との交流と会内議論への還元

基本計画では、他士業の女性との交流・連携、並びに会内の女性会員同士の交流を深め、多様な働き方やキャリア形成に関する情報を共有することも掲げられています。他士業との連携に関しては、当会を含む士業10団体で構成される福岡専門職団体連絡協議会(専団連)のネットワークの活用が期待できます。

当会から専団連を通じて各士業団体に提案し、8月6日、福岡県弁護士会館会議室301において「男女共同参画に関するミーティング」が開催され、各士業の業務面での実情、女性の志望者・受験者を増加させるための方策や広報活動、ワークライフバランスなどについて活発な質問や意見が交わされました。当会のみならず、各士業団体で情報を共有し会内議論に還元してもらえればと思います。この成果を受けて、さらに参加者層を広げて継続して本格的な意見交換会を実行する計画となっています。

社会における男女共同参画の推進と弁護士会への信頼

弁護士会が内部の課題(女性会員の参画拡大や収入・働き方の格差改善)に取り組む姿勢を外部に示し、男女共同参画を推進することは、「弁護士会が時代や社会の変化に対応し、開かれた存在である」という社会的信用を築くことにつながります。自ら男女共同参画を率先して実践しているからこそ、自治体や各機関・団体への提言・連携依頼に説得力と信頼感が生まれます。さらに、弁護士会の役割として、社会全体の男女共同参画やジェンダー平等、多様性の尊重の実現に向けた提言や活動を実践することも重要であり、市民や企業からの深い信頼につながるものと確信しております。

今後とも、会員のみなさまのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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