会長日記

2015年6月 会員の皆さまにご理解、ご協力いただきたい事項

会 長 斉 藤 芳 朗(39期)

1 日弁連、九弁連の関連委員会の委員の定期的な交代を!

当会の委員会を母体とする委員が、日弁連や九弁連の関連委員会の委員に就任しております。

各委員会で、一定のルール(例 3~4年間に限る。)を決めて、定期的に交代するようにしましょう。世代交代し、若手の会員に活躍の機会を付与しなければ、当会の活動も活性化しません。当会には多くの、若い、優秀な会員がいますので、交代してもきちんと活動してくれます。安心して若い後輩に任せましょう!

2 日弁連、九弁連の関連委員会の委員による情報提供のお願い

日弁連、九弁連の関連委員会の委員は、日弁連や九弁連の関連委員会でなされた議論のうち、会員に直接提供するのが相当と思われるものがある場合、遠慮せずに、かつ、恥ずかしがらずに、allfbenに流してください。有用な情報は会員と共有しましょう!

3 あらためて ペーパーレス化のお願い

あらためてペーパーレス化のお願いです。来年3月まであと10カ月ありますが、この間に、原則として、紙、FAXによる文書の配布は中止する予定です(ただし、メールを使用されない会員への配慮は行います。)。

メール等のデータ送信には、「パソコンに取り込んでいつでも見ることができる」「(紙と違って)保管場所も不要であり、検索も簡単」というメリットがあり、このような考え方を持つ若手会員が当会の主流を占めてきております(当会の会員数は約1150名であり、この会員を登録期別に並べると56期(登録12年目)が丁度中間層にあたります)。このような若手会員の考え方にも配慮する必要があります。

5月の定期総会で配布する資料については、これまで資料の印刷を外注しておりましたが、印刷費約150万円を要するため、本年度執行部はデータでの送付を検討しました。しかし、今年、いきなり全てデータ送付というドラスティックな改革をするのは相当ではないと判断して、多くの資料を会館の印刷機で印刷することとしました。他の印刷物の邪魔にならない5月16日(土)にも、定期総会の配布資料が印刷されておりましたが、1000部を超える印刷物を1日で印刷完了することは到底できません。

このような状況であり、ペーパーレス化は、時代の流れでもあり、経費削減にもつながりますので、不便をお感じになられる会員もおられるでしょうが、是非ご理解のうえ、ご協力ください。

【雑感】

1 CSの再確認を!

3月末から6月にかけて自治体、マスコミ等のあいさつ回りをしております(統一地方選挙のため、5月以降に挨拶回りがずれ込んでおります)。あいさつ回りをすると、中立公正な観点から物を見ることができる弁護士の業務、社会的存在意義について、外部の皆さまにも随分ご理解をいただくようになったと感じます。このような是認、評価がされることとなったのは、これまで各委員会が外部の団体の皆さまと継続的に接触し、低身の姿勢で臨んだ結果だと思います。

しかし、他方で、「まだまだ敷居が高い」「費用が分からない」「法律相談に行ったら怒られた」「用語が難しい」といったご批判をお受けします。筑後地区を一緒にまわった筑後部会の兵頭部会長が「弁護士会が開催している法律相談センターでの相談は、一定の要件があれば無料となるんですよ」等と説明して、やっと、「そうなんですか?」と言われる始末です。このようなご批判に対して、執行部としましては、外部の団体の皆さまとの勉強会の実施、法律相談のやり方・宣伝の仕方についての検討をいたしたいと考えております。他方で、個々の弁護士が自助努力して改善すべき点もあります。会員の皆さまも、費用の説明、用語の平易さ、接客対応がきちんとなされているのか、といったCS(Customer Satisfaction=お客様満足度)の再確認をお願いします。

2 100点満点はない!

日弁連の理事会は、毎月2日間にわたって、全単位会の会長(単位会の規模によって、数名の会員が追加されます。福岡の場合、+1名)が集まり、種々のテーマについて、報告を受け、議論をします。

これまで2回参加しただけですが、物事が理想・理念どおりにはゆかないことを実感しました。福岡や九弁連で議論をしていると、理想・理念が全面に出てきますが、東京では、官公庁、政治家、組合、企業といった弁護士を取り巻く勢力の意見も反映せざるをえず、理想・理念の根幹を維持しつつも、どこまで妥協するのか、といった腹の中を読む作業も必要であります。小職も、このようなメカニズムは十分に理解していたつもりでしたが、日弁連の理事会の席に座ると、ひしひしと日弁連執行部の苦悩が伝わり、理事としての重い責任感も実感します。ある日弁連副会長経験者が「井の中の蛙になってはならない」とおっしゃっておられたのが思い出されました。

とはいっても、理想・理念を声高らかに、かつ、責任をもって述べることも重要ですので、このような考え方も捨てずに、理事会で適切な発言を心がけたいと存じます。