会長日記

2013年6月 重責兼務

会 長 橋 本 千 尋(36期)

■会長は日弁連と九弁連の役職を兼務

福岡県弁護士会の会長は、様々な役職を兼務します。日本法律家協会九州支部の理事など普段はあまり馴染みのない役職もありますが、何といっても重要なものは、日本弁護士連合会の常務理事と九州弁護士会連合会の副理事長という役職です。

■日本弁護士連合会と福岡県弁護士会

日本弁護士連合会は、弁護士の全国組織です。弁護士法に基づいて設立された組織ですが、全国の一人一人の弁護士が会員であるとともに福岡県弁護士会のような全国の52の弁護士会も会員であるという、少し変わったシステムになっています。別の角度から言いますと、福岡県弁護士会などの全国の弁護士会は、日本弁護士連合会の都道府県支部ではないということです。

■日本弁護士連合会の理事会

さて、福岡県弁護士会では、会長、副会長を主要なメンバーとして執行部を形成していますが、日常業務でも重要な事項は会員の直接選挙で選ばれた常議員会という議会の審議・採決を経て決定することになっています。

日本弁護士連合会も同様で、会長と副会長を主要メンバーとして執行部を形成し、規則制定や総会審議事項などの重要事項は理事会で審議・採決されることになっています。

日本弁護士連合会の理事会は、全国の弁護士会会長が理事となって構成されています。総勢71名で、正確に言うと、会員数の多い単位会は会長以外にも理事の枠を与えられています。また、理事ではなく副会長を兼務している弁護士会会長もいますが、理事会という場に全国の弁護士会の会長が集まっていることには変わりありません。

■理事会の会議の様子

理事会は東京の霞ヶ関にある日弁連会館で毎月一回、二日間連続で朝10時頃から夕方5時頃まで重要な審議事項が目白押しの状態で開催されます。資料の厚さは軽く10センチを超えます。ほとんどの資料は事前に配布されますが、目を通すだけでも大変です。議論の内容は、さすがに全国の弁護士会の会長が集まっているだけあって、議題によってはかなりヒートアップした議論になることもあります。このためか、議事進行は日弁連会長自らが担当されています。

ちなみに、本年度の福岡県弁護士会から選出されている理事は、もう一人、我那覇副会長が就任されており、私と共に常務理事という立場にあります。

■九州弁護士会連合会の理事会

九州弁護士会連合会は、九州・沖縄地区の8つの弁護士会の連絡組織です。こちらは弁護士会が会員です。

九州弁護士会連合会は理事長がトップの組織ですが、その運営は基本的には理事会による協議によって行われています。理事会の構成メンバーは31名、九州・沖縄地区の弁護士会会長、副会長です。ここでも8つの弁護士会の会長が全員顔を揃えているわけです。

九州弁護士会連合会の理事会も月一回のペースで行われていますが、こちらは1日です。主に福岡市で開催されますが、今年からはテレビ会議も本格的に導入される予定です。近年、九州弁護士会連合会の活動は活発さを増しており、理事会においても、地区内の様々な問題はもとより全国的問題についての九州・沖縄地区としての意見表明等が協議されています。

■弁護士会会長の職責の重さ

以上のように、福岡県弁護士会会長になると、福岡県だけではなく、九州、そして全国という場で職責を担うことになりますのでその重さを痛感しています。