福岡県弁護士会 宣言・決議・声明・計画

2005年8月22日

刑務所の医療行為に関する要望

意見

福岡刑務所長 殿

2005年6月7日 

 福岡県弁護士会 会長 川副正敏
 同人権擁護委員会 委員長 小宮和彦

 貴所所属の法務技官医師Y氏は、申立人X氏からの胸のしこりの症状の主張について、X氏に対して、問診及び触診のみしか行わずに女性化乳房との診断をしただけで、超音波検査、乳房撮影あるいは生検(病理細胞検査)や血液検査など、その原因究明のために必要な検査をせず、さらに、その後X氏から受診希望があったにかかわらず、何ら医療行為を行っていません。\n このような診察態度は、国が被収容者に対して負う一般社会の医療水準と同程度の医療を提供する義務に反しており、X氏の人権を侵害するものと言わざるを得ません。
 つきましては、貴所におかれては、今後、X氏はもちろんのこと、すべての被収容者に対し、必要な医療行為を尽くして、一般社会の医療水準と同程度の医療を提供されるよう、要望致します。

                                           以 上

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