福岡県弁護士会コラム(会内広報誌「月報」より)

2017年8月号 月報

「女性の権利110番」のご報告

月報記事

両性の平等に関する委員会 糸瀬 真理(65期)

1 はじめに

日弁連が男女共同参画週間に毎年開催している「女性の権利110番」を、当会においても本年6月23日から6月30日に開催しました。「女性の権利110番」とは、離婚や職場における差別など女性の権利一般についての無料電話相談で、福岡県及び福岡市に後援していただいています。また、以前は、各部会の弁護士会館でのみ実施していましたが、平成26年以降は、県内の男女共同参画センターにも共催いただき、各男女共同参画センターでは弁護士と相談員の方が一緒に電話相談に応じています。なお、昨年からは、女性の権利に関する相談に加え、LGBTの方々からの相談も受け付けています。

2 準備

福岡県及び福岡市に後援の依頼をするとともに、昨年共催をお願いした男女共同参画センターに今年も共催を依頼しました。後援及び共催の決定をいただいた後、関係各所や報道機関にチラシを配布しました。例年は、日弁連から送付されるひな形を利用してチラシを作成していたのですが、今年は少しでも多くの方に手に取っていただけるようにと当会独自のチラシを作成しました。その後、6月12日に福岡地方裁判所の新聞記者室で記者レクを行いました。

3 実施

例年、福岡県弁護士会館(以下、「会館」といいます。)では初日に相談を実施しており、午前中に報道機関が取材に来てくださいます。今年も23日午前中にテレビ局3社が取材に来てくださり、相談風景をお昼や夕方のニュースで放映してくださいました。また、26日の午前中には飯塚法律相談センターでラジオカー中継をしていただきました。

私は23日午後の会館担当だったのですが、報道効果もあったのか12件の相談がありました。会館は2回線で実施しているのですが、電話はほぼ鳴りっぱなしで、終了15分ぐらい前からやっと少し落ち着いた感じでした。他の相談箇所もほぼ同じような状況だったと聞いています。

4 おわりに

近年の相談件数は、平成25年43件、平成26年81件、平成27年118件、平成28年81件と推移してきており、今年は120件でした。昨年と比べると、福岡部会内9件、北九州部会内9件、筑後部会内9件、筑豊部会内12件の増加です。件数増加の明確な要因は分からないのですが、電話をかけてきた相談者に、どのような媒体で「女性の権利110番」のことを知ったのかアンケートを実施したところ、テレビや新聞という回答が比較的多く見受けられました。相談件数が多ければ良いというわけではありませんが、せっかく実施するのであれば、やはり多くの方に知ってもらい、相談していただきたいので、来年以降も積極的に広報活動に取り組んでいきたいと思います。

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