福岡県弁護士会コラム(会内広報誌「月報」より)

2002年10月号 月報

ネット中毒

月報記事

事務局 江島真由美

私はネット中毒である。

日々の生活のかなりの部分はインターネットと共にある私だが、その中毒症状の中でも特に思い出深いものは次のようなものだ。

1.某ドラマの虜

3年前の4月、私は某テレビドラマの虜になった。それまで純朴な役が多かった某男性アイドルが冷血で復讐に燃える男をハードボイルドに演じており、私はすっかりイカレてしまった。通勤中も仕事中も食事中もその主人公のことで頭が一杯になってしまったのである。そのうち、「もっとコアでレアな情報が欲しい!」という深い深い欲求にかられるようになり、行き着いた先が「インターネット」であった。

これが、私がネットと出会ったきっかけである。私はボーナス2回払でパソコンを即購入し、プロバイダと契約、猛スピードでネットができる環境を整えた。

それから中毒になるまで時間はかからなかった。公式サイト、監督・ファンサイトに入り浸る。他のファンや監督らと深夜まで熱く意見交換する日々が続き、最終回を迎えた夜には、私は完全に燃え尽き、ただ呆然とパソコンの前に座るのみだった…。

2.母が病に

ドラマが終了して1ヶ月も経たない頃、母が入院することになった。

母の病はかなり厳しく難しいもので、かつ担当医師が高圧的で患者と家族を更なる不安に陥れるような物言いをする人物であったため、母と家族は絶望のどん底に突き落とされてしまった。

私は、ネットで母の病に関する情報を調べ始めた。そんな医師には聞きたいことも聞きづらかったし、自分でも出来うる限り情報を集めたかったからである。医療機関・機能性食品情報・患者やその家族などのサイトに毎日毎日アクセスした。情報は溢れるほど存在するので、どの情報が有用か、信憑性があるのかは自分で判断するしかない。しかし、こうすることで多少なりとも不安や疑問を解消していくことができたのである。特に患者やその家族のサイトでは、同じ境遇の人々と率直に悩みを語り合うことができ、どんなに救われたかしれない。

母は天国に召されてしまったが、この経験は貴重な財産になったと思っている。

3.私をW杯に連れてって!

私は数年来の「中田英寿マニア」である。彼の「nakata.net」にアクセスすることが最低限の日課だ。そんな私は今年のサッカーW杯に開幕前からスブスブとはまりこんだ。だが彼だけを観ていたわけではない。悲観的評価も多かった今回のW杯だが、私は(ミーハーにだけど)存在そのものに酔った。ああ字数が足りない、詳しく書けないのが口惜しいが、とにかく再びネット三昧となってしまったのである。これに深夜のスポーツ番組までチェックをするものだから、決勝終了後カフーがカーンに歩みよっていくのを見てジーンときていた眼の下には、寝不足で青黒くなったクマができていた…。

W杯をきっかけに私は単なる中田マニアからワールドサッカーマニア(初心者だけど)へと変貌を遂げた。現在「お気に入り」には関連サイトがずらりと並ぶ。毎晩「nakata.net」とこれらのサイトをチェックしないともはや眠れない体質となってしまったようである。

皆さんはどんなネット生活を送られているだろうか。私などよりかなり進行した中毒の方もおられるだろう。当会のHPもそんな中毒者が出るくらい充実して面白いものになれば、HP担当職員として本望だなあ、とつれづれ考えている次第である。

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