福岡県弁護士会コラム(会内広報誌「月報」より)

2002年7月号 月報

パソコンの使い方 

月報記事

上鶴和貴

ホームページ委員会から,パソコンの使い方をコラムにしてくれと指令が出されました。私も,他の方に比べて特殊な使い方をしているわけではありませんが,使い方の例をご紹介させていただきます。

私が入ったころは,事務所にはいわゆるワープロしかなく,印刷などは非常に苦労したものでした。それが,ここ2年ほどで急激にIT化して,今では見違えるように便利になっています。

基本的なソフトとしては,ワープロ,表\計算,メール,インターネットブラウザあたりでしょうか。

表計算ソ\フトは,計算作業が多いものでは必須となっています。特に,破産・管財・再生等では重宝します。小計,合計額を計算するのも一発です。

他にも,印紙代を計算するもの,税額を計算するもの,利率・残元金・毎月の返済額から返済期間を計算するもの(或いはその逆),個人再生で可処分所得を計算するものなど,色んなものが作れます。

メールは,使える環境にないという事務所が意外にもかなりあるようです。しかし,速く,簡単に多くの人に情報を伝達することができ,電子データをそのままやりとりすることができるというメリットがありますので,今ではメールソフトを使えることは必須となってきているように思えます。

たとえば弁護士間での情報交換や,文書ファイル等の電子データのやりとりには便利なものです。最近では各種のメーリングリスト(消費者事件のCAMなど)ができて,様々な情報を得ることができます。ホームページ委員会も,メーリングリスト上で会議をしています。これはなかなか便利でした。

依頼者と文書ファイルをやりとりすることにより,事務処理を迅速におこなうこともできます。

インターネットそのものも,やはりこれからは基本と言えるでしょう。これから弁護士会のページもどんどん整備され,会員にとって有益な情報を提供していく予定です。

弁護士としてインターネットで何ができるのかといわれると,幅が広いため,いろんなことができますという答えになるのですが,私の場合たとえば,新聞記事の検索,企業情報の取得,インターネットタウンページによる調査など各種の調査に使っています。むろん,息抜きに関心のあるページを見て回るのも面白いものです。

当事務所では,最近話題のADSLにより常時接続となっているため,いつでもメール受信やインターネット閲覧ができます。費用も大してかかりませんので,おすすめと言えます。

他方で,最近はコンピュータウイルスが蔓延しています。恥ずかしながら,私も一度やられたことがあります。そういった面での対策も必要となってくるでしょう。

事務作業の多い多重債務事件では,パソコンの活躍する場は大きくなります。利息制限法の引き直し計算は,ほとんどの方が表\計算ソフトでやっていることでしょう。(お持ちでない方にも,HP上で配布予\定です。)

私の場合には,データベースソフトを用いて債権者一覧やラベルを作成しています。もともとは,事務員さんが債権者一覧とラベルとを別々に作成していたため,住所等のデータを二度入力しなければならなかったのを見て,その手間を省きたいということで作成したものです。

いろいろと改善し,主な業者のデータは読み仮名で検索してボタン一発でデータが入力され,それを債権者一覧やラベルなどの形式で印刷できるようにしてあります。

判例検索をおこなうとき,検索ソフトは非常に役立ちます。キーワード,条文等から簡単に判例を拾ってくることができます。私としては,検索ソ\フトを使わないことはもはや考えられません。

事件管理にもパソコンを使うことは有益と思われます。この事務所ではロータスノーツというソ\フトを使っています(私個人としてはあまり使い勝手が良くないと感じていますが)。他の事務所では,データベースソフトを使って管理をしているところもありました。

こういうものがあれば,どの弁護士がどういう事件を何件持っているかなどがすぐにわかります。弁護士は自分の事件数等を把握していないことが多いので,システムとしてはあった方がいいのでしょう。

以上,基本的な使い方ということでご紹介しました。使い込んでいけば,いろいろな使い方がさらに見えてくると思います。

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