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会 務 報 告

カテゴリー:副会長日記

副会長 小 宮 和 彦
 詳しい会務内容は会長日記にゆずることにして、ここでは私の担当の一つである刑事弁護関係のことを報告します。現在刑事弁護関係の委員会としては、刑事弁護等委員会、刑事弁護センター運営委員会、国選シンポ実行委員会、公的弁護態勢確立PTがあります。公判前整理手続、裁判員制度、9月8日に福岡で開催される日弁連国選シンポジウムの準備など様々な課題がありますが、喫緊の重要課題は今年10月からスタートする新しい国選弁護制度への対応問題です。そこでこの新しい国選弁護制度の概要について報告するとともに会員の皆様に国選弁護を担っていただくようお願い申し上げます。
 ○被疑者国選のスタート
 10月にスタートする新しい国選弁護制度の目玉は何と言っても被疑者国選です。短期1年以上の重罪事件について、被疑者の請求があり、国選弁護人の選任要件(資力のある被疑者については弁護士会への私選弁護人紹介手続を経ることが必要)を満たせば、起訴前であっても勾留決定後からの国選弁護人が選任されることになります(刑訴法37条の2)。いわゆる被疑者国選のスタートです。被疑者国選は平成21年5月までには現在の必要的弁護事件にまで拡大されます。選任要件である資力チェックのために被疑者は資力申告書(簡単な1枚の書面となる予定)を提出しなければなりませんが、資力の基準は現金・預貯金などの合計額が50万円以上かどうかになると言われています。
 ○支援センターによる国選指名
 また被疑者・被告人の国選弁護人の指名等は4月に発足した日本司法支援センターの所管となります(総合法律支援法38条)。したがって裁判所は支援センターに国選弁護人の候補者を指名して通知するように求め、これを受けた支援センターは遅滞なく国選弁護人となることを契約した弁護士の中から国選弁護人候補者を指名し、裁判所に通知することとなります。このため国選弁護人として選任されるためには支援センターとの間で予め契約を締結することが必要です。
被疑者段階の弁護人ですから、国選に選任されたらできるだけ速やかに接見することが求められますが、支援センターに名簿を備えおいて、現在の「当番弁護士+被疑者弁護人援助制度」に似た運用をすることになると思われます。
 ○私選弁護人選任紹介手続
 さらに私選弁護人を依頼したい被疑者・被告人に対して弁護士会が速やかに私選弁護人を紹介する私選弁護人紹介手続もスタートします(刑訴法31条の2)。
 ○即決裁判制度
 それだけではありません。まったく新しい手続である即決裁判制度がスタートします(刑訴法350条の2〜350条の14)。即日判決が原則で、判決では必ず執行猶予の言い渡しをしなければならない裁判です。短期1年以上の重罪事件を除く事件で、事案が明白かつ軽微であること、証拠調べが速やかに終わると見込まれること、被疑者の書面による同意があること、その他の事情を考慮し、検察官が相当と認めるときに、公訴提起と同時に書面によって申し立てることとされています。必要的弁護事件とされているため国選弁護になることが多いと考えらます。
 ○国選契約締結のお願い
 このように10月から国選制度を中心とした刑事手続が大きく変わります。このため、これに対応できるように準備をしなければなりません。現在最高裁判所規則の整備や支援センターの諸規則の制定などが進められていますので決まり次第会員の皆さんにお知らせする予定です。
 被疑者国選制度を成功させ、被疑者・被告人に対する適正手続を保障するためには、多くの会員が国選弁護制度を担う必要があると思います。そのためには1人でも多くの会員が支援センターとの間で国選弁護人契約を締結することが必要です。今年6月より契約締結が開始しますが、弁護士会でとりまとめる方向で検討していますので、是非国選弁護を担っていただくようお願い申し上げます。

福岡県弁会長日記

カテゴリー:会長日記

会長 羽 田 野 節 夫
県内各地の相談センターの巡回と同センターの活性化策!
 2月10日17:00県弁会長選挙当選証書を受領すると同時に肩の荷がずしりと重くなった感じがする。
 緊張と重責感の連続に耐えながら健康に留意しつつ、この1年間を乗り切っていこうと心に誓う。
 会長の任期は、4月1日から始まるが、事務引継ぎ等による準備期間からその仕事は始まる。2月中旬頃、ゴールが見えた前年度執行部各位は、すれ違い様の声かけに際し、心、晴れ晴れ、気持すっきり感が漂う。
 当選証書を受け取るや、手始めに県内の主要な法律相談センターの実状調査を始めた。手始めに、宗像センター、博多駅前センター、いとしまセンターを訪問し、その後、飯塚部会管内の3地区(田川、直方、飯塚)の法律相談センターを巡り、北九州部会、筑後部会の順序で廻った。北九州と筑後各部会へは、作間功福岡部会長兼副会長予定者(当時)と共に巡った。
 各地の法律相談センターを巡って判ったことは地方の施設の大半が稼働率が悪く、且つ、相談件数が軒なみ下がっていることである。この要因は、何か真剣に考える必要がある。私は、法律相談センターの拡充こそが来たる2007年問題(法曹大増員)の対策の解決の鍵だと認識しているからである。相談件数の落ち込み乃至は伸び悩みの原因は、他士業、 例えば司法書士会や行政書士による無料法律相談の実施(行政書士は非弁活動の疑いあり)等により有料相談を原則とする当会の法律相談センターが影響を受けていると思われる。
 又、各センターの実施日を調査すると週に3〜4日とあって、施設を利用していない所謂遊休施設も見られる。今後、これらの法律相談センターの有効利用を考え、併せて、広報宣伝をしていく必要がある。特に、遊休時のセンター施設の有効利用促進策を会員の皆様で考えて欲しい。私は、この施設で毎週1回、消費者問題、高齢者・障害者問題、住宅紛争問題等につきミニコンサート風に有料(低額)のミニ法律セミナーを実施し、その後に無料相談会を実施しては如何かと考え、各委員会に検討をお願いしている。
事務引継ぎ会議
 2月25日(土)新旧執行部の事務引継会議を実施。
 分厚い会務引継書を新執行部は重い気持ちで受け取り、旧執行部は、重責感から解放される思いが心を晴ればれとさせるのであろう。心うきうきである。それにしても、多岐に渡る会務活動をよくもまあ系統立てて整理しているものよと感嘆しきりである。
 近年の会務活動の広がりと中身の濃さはすさまじく、平成10年に福岡部会長兼副会長を勤めた経験がある私も戸惑うばかりである。とりわけ、平成10年当時は、部会長及び担当副会長としての仕事をこなしておけばよかったが、会長ともなると県弁全体と会務全般に気を配らねばならず、昨今の日弁連の活動の充実振りと併せ考えるとため息の連続である。引継ぎ会議の後、旧執行部の手厚いもてなしの懇親会の御接待を受け、良き伝統を有難く感じた。
大連律師協会訪問
 2月26日〜2月28日、久し振りに厳冬(夜間温度−15℃、昼間−1〜2℃)の中国の大連市律師協会を訪問した。平成12年10月頃に当会を訪問し柳川の川下りを当会の吉村安先生と共に御案内した当時の律師協会の副会長であった王法瑞氏が、大連律師協会の会長となられていて、お会いして一目で判り、懐かしい思いがした。会長王氏の御挨拶の端々に、当時の訪問の様子が語られ国際交流の小さな成果がみられた。今後は、大連律師協会との交流をどのように充実させていくか、さらには、台湾の高尾市も当会との交流を希望しているようであり、如何に両立させるかが課題である。
愛知、横浜、当会との三会交流会
 3月11日(土)〜3月12日(日)にかけて、名古屋市において、愛知県弁護士会主管の下で、三会交流会が開催された。この会には、新旧執行部が揃って参加し、旧執行部にとっては反省会となり、新執行部としては今後の課題と展望が見聞された。
 特に印象に残ったのは、?会務活動の義務化?問題である。今後、大量に増員される見込みの会員の会務離れを如何に食い止めるか、その方策を両会共に検討中とのことである。会員が大量に増えると会員の顔も判別しがたくなり、会への帰属意識も低下し、会務離れも激しくなることが予想される。東京三会は、既に重要な会務について義務化をはかっているそうである。当会も、今後、いずれは考えなければならないであろう。
あいさつ廻り
 3月27日〜4月4日まで実質10日間、福岡県や福岡市、北九州市、久留米市、大牟田市、その他の重要市町村、約160ヶ所にあいさつ廻りを実施した。
 又、マスコミ各社も訪問した。当会の種々の活動に対して、深く理解されていること、又種々感謝されていることが体感できた。話題の中心は3年後に実施される裁判員制度である。
 しかし、その中味は余り理解されていないので、広報宣伝の必要性とこの制度が有する問題点を市民に理解してもらう必要性を感じた。
第1回常議員会と福岡県弁の花見の宴
 4月8日(土)午前10時より、羽田野執行部の第1回目の試練である第1回常議員会が開始。午後に予定される福岡県弁の花見の宴のために会議を早々に切り上げたがっていた執行部ではあったが、歴戦の兵ばかりの常議員も、そうはさせじと質問と意見が多発し、とりわけ、代用監獄法案に反対する会長声明については、文章の一部を撤回修正を余儀なくさせられるなど、前途多難なうちにも、好調なすべり出しである。
 午後1時からの花見の宴は、桜は満開、天気は良し、弁当はうまい。総勢80人を超える会員に集まって戴き、平成18年度執行部としては幸運に恵まれ、上々の滑り出しである。
日弁連第1回理事会
 4月14日(金)、同15日(土)の二日間、本田副会長と私の2人が上京し、日弁連会館にて、日弁連理事会が開催された。朝10時から夕方5時まで11時間、身柄を拘束された思いで大量に排出される莫大な資料を読まされ、質疑応答と意見を求められる。    私は、専ら
(1) 日本司法支援センターの取り扱う民事扶助事件について、司法書士会とどのように住み分けするのかを問うた。
  そもそも、司法書士が有する訴訟代理権は、訴訟物140万円以下の簡易裁判所の代理権という限定的資格しかない。ましてや、家庭裁判所の代理権限がないにもかかわらず、司法書士が離婚、相続等の家事事件はもとより、高額の事件についても相談に乗っている。そして、無料相談と称して何でも相談をしている実態があり、果たしてこれでよいのか。事件を配転するについてその基準を早期に明確にすべきであると注文をつけた。
(2)スタッフ弁護士の地位と弁護士増員(2007年)問題
  司法支援センターは、全国に弁護士を派遣できるようにスタッフ弁護士を雇用しようと考えている。そのスタッフ弁護士に対しては、所属会への入会金及び会費すら免除させようと考えている。又、スタッフ弁護士に対し所属会の会務活動をさせるのかさせないのかあいまいである。これでは、所属部会に帰属意識がなく、3年毎に転勤していくジプシー弁護士を養成することとなり、異質な弁護士集団を作りかねないとの懸念があると意見を述べた。私は、スタッフ弁護士は、弁護士が大量に増員されるまでのつなぎ役でしかありえないと考える。そうでないと、会員少数の地方単位会では、スタッフ弁護士が存在するから、国選も、民事扶助事件もスタッフ弁護士に委ねてしまい、一般会員は、国選事件離れが進みかねないし、スタッフ弁護士がいるばかりに、地方単位会が大量増員される新人の受け皿となりえない結果となりかねない。
  今後は、スタッフ弁護士が地方に根付くように、地方単位会の会務活動を担わせるような配慮をすべきである。
おわりに。
 理事会終了後、最高裁長官町田顕氏を迎えて日弁連会長副会長等役員就任披露パーティーがユーモアあふれる平山正剛会長のあいさつではじまり、なごやかに催された。
 執行部を預かり2週間たらずで随分と鍛えられている。思わず出すため息を会員にさとられず、平然たる思いで会務に勤しみたい。会員の皆様が会務の一つでもよいから担当して御協力くださることを切望します。

北九州矯正センター構想に反対する声明

カテゴリー:声明

2006(平成18)年7月12日
福岡県弁護士会 会長 羽田野節夫
同北九州部会 部会長  横光幸雄
1,当会は、平成7年2月に小倉刑務所敷地に医療刑務所・小倉少年鑑別所(現福岡少年鑑別所小倉支所)・福岡拘置所小倉支所の3施設を移転させるという「北九州矯正センター構想」(以下、「本構想」という)が発表されて以来、一貫して本構想に反対し、対策本部を設置して、様々な活動を展開してきた。その結果、本構想は長期にわたり凍結されたままの状態となっていたところである。
2,ところが、平成16年度に小倉少年鑑別所を小倉刑務所跡地に移転する計画が突然予算化された。そこで、当会は、本構想に反対することとあわせ、当面の問題として少年鑑別所を刑務所と隣接敷地に設置することにより、少年鑑別所に収容される少年に多大な悪影響を及ぼし、少年の健全な育成が阻害されること、少年鑑別所が刑務所と類似した矯正施設であるかのような誤解や偏見を世間に与える事態が生じることなどを理由に、小倉少年鑑別所を小倉刑務所跡地に移転させる構想に断固として反対してきたところである。
3,その後、法務省は、地域住民の反対もあって、一旦着工を延期したものの、地域住民から提出された道路整備等を内容とする要望書の一部を受け入れる形で地域住民の自治会組織である小倉南区自治総連合会の同意を取り付け、平成18年6月7日に小倉少年鑑別所新築工事の入札を実施し、平成19年3月までに完成させる予定で工事を着工しようとしている。
4,しかしながら、法務省は矯正施設である刑務所、鑑別施設である少年鑑別所、無罪の推定の働く未決者の拘置施設である拘置所を併設することの問題点について、抜本的な解決を図る姿勢が全くない。のみならず、地域住民に対して、本構想の全容、特に将来的には本構想に基づき福岡拘置所小倉支所の小倉刑務所跡地への移転計画が存在することについて十分な説明を行っておらず、地域住民の鑑別所移転についての合意形成手続についても重大な疑問があるといわざるを得ない。
5,そこで、当会としては、このような経過を踏まえて、改めて、本構想の撤回及び少年の健全な育成を理念とする少年法の趣旨に反する小倉少年鑑別所の小倉刑務所跡地への移転に断固として反対するものである。
  さらに、当会としては、本構想に基づき近い将来予想される福岡拘置所小倉支所の小倉刑務所跡地への移転にも強く反対し、引き続き本構想の全面的な撤回を求めるものである。
                          以 上

死刑執行の停止を求める会長声明

カテゴリー:声明

2006(平成18)年7月12日
福岡県弁護士会 会長 羽田野節夫
1 わが国での死刑執行は、1989年11月から1993年3月までの3年以上にわたって執行が控えられていた。
 ところが、その後死刑執行が再開され、2005年9月16日までに19回にわたり執行され、その被執行者数の累計は47名に及んでいる。
 しかし、国際的には、1989年に国連総会において採択された死刑廃止条約が、1991年7月に発効しており、2006年6月7日現在、死刑存置国71カ国に対して死刑廃止国125カ国(法律で廃止している国と過去10年以上執行していない事実上の廃止国を含む。)と、死刑廃止が国際的な潮流となっている。その中で、1998年11月5日、日本政府の第4回定期報告書を審査した国連規約人権委員会は、その最終見解において、わが国の死刑制度に関して1993年11月4日に同委員会が表明した懸念事項が実施されていないことにつき重大な懸念を抱いていることを示し、改めて死刑廃止に向けた措置をとるよう勧告している。
 国内的には、1993年9月21日の最高裁判決中の大野正男裁判官の補足意見にて、死刑の廃止に向かいつつある国際的動向とその存続を支持するわが国民の意識の整合を図るための立法施策が考えられるとの指摘がありながらも、十分な議論が尽くされないまま死刑執行が繰り返されてきた。
2 このような国際的な潮流と国内的な状況を踏まえ、とりわけ、現に死刑確定者が収容されている死刑執行施設を備えた福岡拘置所がある当地において、当会は、これまでに、死刑確定者からの処遇改善や再審援助要請といった人権救済申立事件を受理し、同事件処理をとおして、死刑制度の存廃を含めた問題に取り組む必要性を痛感し、より積極的な取組みをするべきであると考えてきた。
 ゆえに、当会は、これまで、数回にわたり、当会会長声明において、死刑執行に対して極めて遺憾であるとの意を表明し、法務大臣に対し、死刑の執行を差し控えるべきであるとの要望を重ねてきた。
 また、当会は、2004年10月7日の日弁連人権大会に向けたプレシンポを九州弁護士会連合会と共に「アジアにおける死刑―死刑廃止の胎動」と題して9月4日に開催し、隣国の韓国及び台湾(中華民国)が死刑廃止立法に向けた確かな歩みをしている事例を紹介し、日本においても死刑廃止を含めた死刑制度の国民的議論の必要性を喚起した。
3 しかしながら、死刑制度存廃につき国民的議論が尽くされないまま、死刑の執行が繰り返されてきた。しかも、これまで国会閉会直後や国政選挙直前あるいは年末など、国会による議論を避け、国民の関心が他に向けられやすい日程で死刑の執行が行われている。
このような状況に照らせば、83名の死刑確定者(2006年6月6日現在)に対し、今後、近いうちに死刑の執行が行われる可能性がある。
 そこで、当会は、法務大臣に対して、今後、死刑の執行を停止するよう強く要請する。
              

薬害肝炎被害の早期解決と肝炎の治療体制整備を求める会長声明

カテゴリー:声明

2006(平成18)年6月28日     
福岡県弁護士会 会長 羽田野節夫
 2006(平成18)年6月21日、全国5地裁(福岡、東京、名古屋、大阪、仙台)に係属している「薬害肝炎訴訟」の初めての判決が、大阪地方裁判所において下された。
 この薬害肝炎訴訟は、血液製剤の投与によりC型肝炎ウイルスに感染させられた原告らが国と製薬企業を被告として、血液製剤を承認し、製造・販売したことが違法であるとしてその損害賠償を求めた訴訟である。
 まず、判決は、血液製剤(フィブリノゲン製剤)の1987(昭和62)年の製造承認につき、「厚生大臣は、より一層の慎重な調査、検討をするどころか、非加熱製剤を加熱製剤に切り替えさせるという方針を立て、あらかじめ申請及び承認時期を定めた上で、極めて短期間に、いわば結論ありきの製造承認を行ったものであるから、安全確保に対する意識や配慮に著しく欠けていたといわなければならない」などと指摘して、原告5人の国に対する損害賠償請求を認容した。
 次に、判決は、1985(昭和60)年、「製薬企業が、製剤の不活化処理について、ほとんど不活化効果がなかった方法に戻し、C型肝炎感染の危険性をより一層高めた」として、原告9人の製薬企業に対する損害賠償請求を認容した。
 その上で、判決は、国及び製薬企業がフィブリノゲン製剤の危険性に関する情報を軽視した結果、原告らが「何らの落ち度がないにもかかわらず、C型肝炎ウイルスに感染し、その結果、深刻な被害を受けるに至った」ことを認めた。そして、高額な治療を受けることが容易でなく、社会の理解がいまだ不十分であるため、肝炎患者が、社会において多大な苦しみを被っていることをも指摘している。
 
 以上から、当会は、国と製薬企業が法的責任に基づき薬害の被害者である原告らを直ちに救済するとともに、全国で350万人ともいわれるウイルス性肝炎患者の被害回復のために、肝炎患者らの訴えに真摯に耳を傾けた上で、治療体制の確立・新薬の開発等の恒久対策を一刻も早く実現するよう求めるものである。

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