福岡県弁護士会 裁判員制度blog

2010年3月 5日

裁判員裁判 傍聴記(その3)

 2月下旬、ある事件の法廷を傍聴しました。
 弁護人の冒頭陳述が終わったところで、裁判長が30分間の休憩を宣言しました。裁判員裁判の特徴の一つが、この休憩です。たびたび休憩があり、いずれも25~30分間と長いのです。したがって、単なるトイレ休憩ではなく、裁判員の人たちに一つ一つ手続の意味するところを解説しているのだと思います。また、そうしないと、裁判員をまじえた審議(評議)がカラ回りする危険があります。各自の意見はともかくとして、目の前で展開していることについての共通認識が積み上げられていかないと、誤解にもとづくとんでもない意見が出てこないとは限りません。
 午前10時55分再開です。その5分前に被告人は入廷し、裁判体が入廷する前に腰縄と手錠が外されます。検察官が弁護人も同意した供述調書などの証拠書類を紹介し始めました。
 遺体写真もありましたが、これは法廷内のモニターには映りません。裁判員は、机上にある小型ディスプレイに見入っています。
 検察官は、その映像を出す前に「遺体の写真は刺激の強いものではありますが、本件では欠かせないものですので、どうぞご覧ください」という注意を裁判員に向けて述べていました。
 そのあと関係者の供述調書の朗読に移りました。
 まず、主任検察官が、これから朗読しようとする供述調書は誰のもので、何か書かれているか、読みあげに何分かかるかを紹介し、男性の調書は男性の検事が、女性の調書は女性検事がゆっくりゆっくり読んでいきます。スローテンポで、それなりの抑揚もありますので、聞いていてよく分かります。
 しかも、大切なところは途中で主任検察官が「これから読み上げるところは犯行直後の様子が述べられています」というような短いコメントを入れますので、趣旨は明確です。おおむね、一つの調書の読み上げは20分以内でした。
 たまに、その供述調書に引用されている銀行取引状況の画面が法廷内の大きなモニター上で表示されますが、こちらは文字が細かく、読みとれません。
 午前11時50分に午前の部は終了し、午後1時10分に再開されることになりました(な)

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