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「実務に役立つLGBT連続講座」第3回/周りの人との接し方、注意点

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両性の平等委員会・LGBT小委員会 久保井 摂(41期)

LGBTは巷間ありふれた「個性」

この連載では繰り返しこの社会内にいかに多くのLGBT当事者が生活しているかについて言及してきました。ある試算によれば少なくとも7.8%、つまり12~3人にひとりはLGBTの特性を持っているということになります。ですから、LGBTは極めてありふれた「個性」なのです。

けれど、多くの方は、プライベートにおいて、LGBTであることを明らかにして生活している当事者と接した経験を持たないのではないでしょうか。かくいう私もそのひとりです。弁護士としての執務において当事者と接する機会はありましたが、この活動に加わるまで、個人的にLGBTを公言している方と交流する機会はありませんでした。

二桁以上の集団であれば必ず当事者が紛れ込んでいるはずなのに、どうしてそんなことになるのでしょうか。

当事者はあなたの活動空間で生活しています

実は、その事実こそが、LGBTの方々が抱えている困難を端的に示しています。

近年、急速にLGBTに対する社会の理解が進んだように見え、LGBTフレンドリーであることを明らかにし、積極的にその支援を掲げる企業が増えてきましたが、それは社会全体から見るとほんの一部での動きに過ぎません。私たちの住む社会の大半の構成員は、未だにLGBTについて「奇異な」イメージを持っている状況にあります。

ですから、多くの当事者はLGBTであると知られることを極端に懼れます。それによって仕事を失ったり、住居から追われたり、いじめられたり、家族との関係が悪化したり、多くの当事者が実際にいくつもの辛い体験を持っています。だからこそ、当事者はその個性を知られまいと自らを偽って生きていくことを強いられることがしばしばです。

自分が生きていく上で最も本質的なLGBTという個性をひた隠しにして生きていかなければならないこと、それ自体、当事者が抱えさせられている深刻な差別被害なのです。

この被害を解消するには、社会全体がLGBTを正しく知り、ありふれた個性として受けとめるものへと変わっていかなければなりません。今、いろんな形でそのための取り組みがはじまっているところですが、私たち小委員会も一定の役割を果たしたいと思います。

それはともかく、まず私たちにできることは、自分が活動している空間に「必ず」LGBT当事者が生活しているのだということを知ることです。日本にも、LGBTであることを明らかにして活動している弁護士が何人か知られていますが、弁護士の中にも多くのLGBT当事者がいるはずなのです。ところが、世間にはLGBTに対する差別的な「ことば」がはびこっています。自覚的でなければ、無意識のうちにそのような言葉を口にしかねません。あなたがそんな言葉を発したとき、それを耳にした当事者はどんな思いをするでしょうか。

ですから、いついかなる場合でも、LGBTに差別的な言葉や表現を用いることのないように心がけたいものです。日頃のそうしたふるまいこそが、LGBT当事者への支援となります。

アライ(Ally)になろう

アライとは、同盟、支援を意味する英単語です。自身はLGBTではないけれど、LGBTを理解し、当事者を支援したいというサポーターのことをアライと呼んでいます。LGBT当事者の権利確立のためには、既に述べたように社会全体を変えていくことが必要ですが、アライが増えていくたびに、LGBT差別のない社会に近づいていくのですから、アライを増やしていくことは重要です。

でも、仮にあなたがアライと自覚していたとしても、それだけでは当事者への呼びかけにはなりません。そこで、より積極的に「私はアライですよ。ありのままのあなたでいてよいのですよ」とアピールする方法として、「レインボーフラッグ」(赤、橙、黄、緑、青、紫)があります。LGBTに対する差別偏見の激しかった1970年代のアメリカでゲイ当事者によって命がけで掲げられたフラッグで、今も多くのLGBT当事者や支援団体は、性の多様性等を象徴するこのレインボーをシンボルとして使用しています。

レインボーフラッグを示すシールやワッペン、ストラップなどを身に付けていると、当事者に対しては「私はアライですよ」というメッセージになります。みなさんもレインボーを身にまとって、当事者を応援してみませんか。

ITコラム

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ホームページ委員会 小山 好文(64期)

本日は、SNSについて、まとめてみたいと思います。

SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略で、人と人とのつながりを促進・支援するコミュニティ型のWebサイト及びネットサービスをいいます。

Facebook(フェイスブック)

Facebookは、世界最大のSNSのサービスで、最も有名なSNSです。

Facebookは、実名で登録をするという建前になっていることが特徴で、ビジネスマンの間でよく使われています。日本で普及し始めたのは2011年頃になります。人と人のつながりだけでなくビジネスにも使われ、Facebook上で有料広告を出し企業のPRにも使われています。また、Facebookの企業自体は、様々な企業の買収を繰り返して成長をしており、現在は、AIや自動運転の分野にも進出をしています。

まだ日本で普及して5年程度ですが、20代では、FacebookよりもInstagramが普及してきており、Facebookは年齢が高い人が使うSNSという認識がされていたりするようです。

Twitter(ツイッター)

140字の短文を投稿するSNSです。2006年にアメリカのTwitter社がサービスを開始し、2008年に日本にも上陸しました。Twitterは匿名でも利用できるため、Facebookに比べて気軽に投稿できるということで好まれているようです。特定の人のアカウントを登録(フォロー)することができ、フォローしている人の投稿が自分のTwitterに表示されます。ユーザー数は、若干伸び悩んでおり、Twitter社の株価もFacebookなどに比べると、伸び悩んでいます。

Instagram(インスタグラム)

スマートフォンなどで撮影した写真を加工して、共有することに特化したSNSです。

2012年にFacebookが、社員13人、売上ほぼゼロのInstagramを約800億円で買収して話題になりました。

2016年には、約3000億円の売上になると言われています。

日本でも若い世代ではFacebookではなくInstagramを使う人の方が多く、お店などをインタグラムで検索することで、口コミ効果が大きいため、ビジネスの世界でもInstagramの口コミ効果は注目されています。

mixi(ミクシィ)

日本での元祖SNSといえばmixiです。2004年にサービスが開始されました。

当初は、招待制で登録をしているユーザーから招待を受けないと登録ができない仕組みになっていましたが、2010年からは招待なしでも登録できるようになりました。

当初は、日本で最もユーザーの多いSNSでしたが、現在は、Facebookなどがシェア率を上回るようになりました。

LINE(ライン)

メッセージやスタンプでのやりとり、無料通話など、特に若者の間で人気の高いSNSで、日本でのユーザー数は約6000万人です。現在は、日本、台湾、タイ、インドネシアなどで、高いシェアを占めていますが、世界的なユーザーの獲得ではFacebookなどの後塵を拝しています。

RELEASE(リリース)

福岡発のSNSです。写真を撮って、文章と一緒に投稿ができるSNSです。リリースの特徴的なところは、投稿をするとポイントが貯まり、一定のポイントが貯まると換金ができるという仕組みが特徴のようです。サービスが開始してまだ1年程度ですが、これから地域のSNSとして成長していくかもしれません。

まとめ

現在のインターネットのコミュニケーションは、単なるWebサイトからSNSへ移行してきています。FacebookやTwitterなどを、どうホームページと連動させて情報発信をするかという点にも注目が集まっています。法律事務所もホームページを持つ事務所は増えてきましたが、今後はSNSをどう活用するかという点も重要となってくるといわれています。

あさかぜ基金だより ~卒業と新たな船出~

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豊前ひまわり基金法律事務所 所長弁護士法人あさかぜ基金法律事務所 元所員
西村 幸太郎(66期)

豊前地域における開所

この度、大変お世話になりました「あさかぜ」を退所し、平成28年10月3日より、「豊前ひまわり基金法律事務所」に赴任することになりました。

養成期間を終え、これからが本番です。あさかぜでの学びを活かし、これまで以上に、市民の司法アクセスの向上に努めます。そして、必ずや、「いつでも、どこでも、だれでも法的サービスを受けられる社会」を実現するための一助となってみせます。

あらためまして、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。

あさかぜにおける学びの数々

豊前地域(豊前市・築上町・上毛町・吉富町)は、6万人以上の人口を抱えながら、30年以上に亘り常設の法律事務所がない、いわゆる弁護士過疎偏在地域です。あさかぜは、まさにこのような地域のため、市民のアクセス障害を突き崩す人材を輩出する事務所です。私も、3年あまり、多くの先輩弁護士のご指導をいただきながら、日々勉強させていただきました。感謝の念に堪えません。

「準備書面は弁護士の製品である。その質には、徹底的にこだわらなければならない。」「納期を意識すべし。スピード感が重要。65点、70点で形を作って、依頼者と共同で修正していくべし。」など、事件処理の心構え。顧客志向の重要性。「経営の苦悩に共感できる弁護士になれ。経営者の苦悩がわからない弁護士に、経営者からの依頼はこない。」など、事務所経営の重要性。さらには、「結局、弁護士としてどのように生きていき、どのような事務所を作ろうとしているか次第。試行錯誤しながら、何かを見付けてほしい。」など、弁護士人生全体における指針。・・・私の弁護士としての基礎は、このような学びのひとつひとつによって醸成されたものです。

これらが、ひいては市民の法的サービス向上につながるものと、確信しております。

私のこれまで/これから

溯ること十数年あまり。黒人差別と闘う弁護士の姿を描いた「評決のとき」(法廷作家ジョン・グリシャムの処女作)の最終弁論。これをきっかけに、私は、法曹界に興味を抱きました。「誰かのためになりたい」「人の心を動かす仕事をしたい」。そんな素朴な正義感をくすぶられたからです。

大学時代、卒業論文。司法制度改革をテーマに執筆。司法アクセスの向上が喫緊の課題であることを学びます。それなら私が、自らその役に立ちたい。そう思うようになります。

念願の弁護士になれたとき。なにより嬉しかったのは、弁護士過疎偏在問題に正面から取り組む事務所に入所できたことです。もちろん、辛いこともなかったわけではありません。しかし、この3年間の弁護士人生は、自身の血肉として、私自身を形作っており、一生の宝です。

これからいよいよ、弁護士過疎偏在地域に飛び込み、自分の力が試されます。どれだけ市民の力になれるか。それは私次第。初心を忘れず、これまで以上に、市民に対する法的サービスを提供できるよう、邁進してまいります。

結びに代えて

熱が入り、少々饒舌になってしまったかもしれません。しかし、志を高く、プロとして、弁護士として、1人の人間として、なおいっそう精進していきたい。改めてそう思います。

とはいえ、私も若輩の弁護士に過ぎません。諸先生方のご協力をいただくことも、多々あろうかと思います。今後とも暖かいご支援・ご協力をいただけるよう、何卒よろしくお願いいたします。

最後に、豊前地域にお越しの際は、ぜひ事務所にもお立ち寄りください。心よりお待ちしております。

「転ばぬ先の杖」(第27回) 福岡入国管理局に弁護士を派遣する制度ができました

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会員 丸山 明子(61期)

今年6月から、福岡入国管理局に収容されている外国人のために、弁護士を派遣して、相談を実施する制度の運用が始まりました。この制度は、福岡入管局に収容されている外国人が、弁護士の助言を必要とする時に、入管の職員に申し出れば、48時間以内(土日祝を除く)に弁護士が入管に出向き、無料で相談に応じるというものです。

入国管理局内の収容施設に収容される外国人は、退去強制事由に該当すると疑うに足る相当の理由があるとして、主任審査官という入国管理局の職員が発布する令状に基づき収容されており、電話などで連絡を取ったり、施設内で家族などと面会したりすることは可能ですが、施設外に出ることができません。その後の手続で退去強制令書が発布されれば、そのまま国外に退去させられてしまいます。

日本では、退去強制事由に該当すると疑うに足ると判断された外国人は全件収容するという全件収容主義が取られているのですが、収容された外国人でも仮放免許可を受ければ、施設外で生活をしながら退去強制手続を受けることができるため、この仮放免許可の申請手続で弁護士の助言や代理が必要な場合が想定されます。仮放免許可が出される場合、300万円以下の保証金を納める必要がありますが、弁護士が身元保証となる場合や出頭義務の履行に協力を申し出る場合には、仮放免許可の判断にあたり積極要素として適正な評価がされるとともに、保証金の決定に当たっても最小限の額となるよう配慮されるようになっています。

また、退去強制事由自体を争う、退去強制事由に該当するとしても在留特別許可を取ることにより退去強制を免れる、難民としての認定を求めるという場合も想定されます。この場合、その後の退去強制手続で予定される違反審査、口頭審理、異議申立、訴訟等の手続において、弁護士の助言や代理人としての活動が必要な場合が想定されます。この他、一般的な民事や刑事の法律相談にも応じています。

中国や東南アジアからの観光客の増加に加え、外国人の創業を促進するため福岡市が国家戦略特区に指定されたことも相まって、福岡を訪れる、または滞在する外国人の数は年々増加しています。万が一のため、新たに始まったこの弁護士会の取り組みについて、身近な外国人の方にお知らせください。

関野秀明先生講演会 「アベノミクスの現状と私たちの対抗策―賃上げ、社会保障充実、平和」に参加して

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会員 南正覚 文枝(67期)

平成28年9月2日から同3日にかけて、生存権の擁護と支援のための緊急対策本部の合宿が、かんぽの宿別府で行われました。

その中で、下関市立大学教授の関野秀明先生の講演会「アベノミクスの現状と私たちの対抗策―賃上げ、社会保障充実、平和」が行われましたので、そのご報告をさせていただきます。

1 関野秀明先生のご紹介

関野先生は、下関市立大学の経済学部の教授で、マルクス経済学原論、独占資本主義論、現代日本経済論を専門分野とされています。今回先生には、政府や省庁、OECDなどが出している各種統計資料などに基づいて、経済の素人である我々にもわかりやすくかつ説得的なお話をしていただきました。

2 講演の概要

まず始めに、アベノミクスの現状について、各種統計を示して、詳しくご説明いただきました。アベノミクスにより国民の経済状態が上向きになっているかのように言われていますが、実際は、平成27年までの世帯人員別標準生計費は概ね低下しています。この背景には、労働規制の緩和により、正規社員が減少し非正規社員が増え賃金の低下を招いているという事実があります。その結果、「正規と非正規との対立」を利用した資本と貧困の同時蓄積が生じているとのことです。

次に、このような現状を生じさせているアベノミクスに対抗する具体的な方法をお話しいただきました。

日本においては、生産性が上がっても賃金が下がっている現状にあり、まずは最低賃金を大幅に引き上げる必要があるとのことです。そのためには、雇用維持のための中小企業に対する支援が不可欠ですが、それは現在大規模企業支援に使われている3兆円の予算の一部を中小企業支援予算に回せば可能であるとのことです。

さらにアベノミクスに対抗する方法として、社会保障削減を阻止することが挙げられました。日本は高齢化率が世界一高いので社会保障を下げなければならないなどと言われていますが、日本の社会保障支出は対GDP比でみるとドイツやフランスなどより低いそうです。また、日本の社会保障費の負担は企業よりも労働者の方が大きいのに対し、ヨーロッパの社会保障費の負担は企業がメインとなっています。今後日本においても、巨額の資産を有する大企業による社会保障費の負担増が図られれば、社会保障削減を阻止することが可能であるとのことです。

最後に、国内の貧困、長期停滞が多国籍大企業の海外自由市場拡大を要求し、その結果、日本が戦争をする国への道へ突き進む恐れがあることが指摘されました。即ち、日本企業が海外に進出した場合、その日本企業の権益を守るため軍事力の需要が増大し、日本が国際的な責任を果たすために、自衛隊を海外に送るべきという流れになっていくということが考えられます。

海外進出を拡大し戦争をする国になるのか、内需中心の新しい福祉国家を作っていくのかという、わが国の大きな方向性が問われる時代になっているとのまとめで講演は締めくくられました。

3 講演を聴いての感想等

今回、90分間の講演でしたが、時間が経つのがとても速く、講演が終了した時には、もっと色々な話をお聴きしたいという思いに駆られました。

講演を聴いていた他の会員も思いは同じであったようで、講演会後の質疑応答も非常に活発に行われました。

今回の関野先生の講演で、経済学の観点からのアベノミクスの問題点が明確に指摘され、何が問題であるかを具体的にイメージできたことは、とても有意義でした。

お忙しい中、生存権の擁護と支援のための緊急対策本部の合宿での講演のため、わざわざ別府までご足労頂いた関野先生に心から感謝いたします。

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