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2014年3月 の投稿

ホームページ委員会だより

カテゴリー:月報記事

ホームページ委員会 副委員長 菅 藤 浩 三(47期)

平成25年6月に、総務省が平成25年1~3月の通信資料動向調査を発表しました。それによると、パソコンの保有率が3年前は85%だったのが75%に低下しているのに対し、スマホの保有率が2年前の10%から50%にまで急速な普及傾向を示しています。なお、タブレット端末の普及率はまだ15%ですから、これに比べるとスマホの勢いの凄さがお分かりでしょう。

ちなみに、固定電話の保有率は90%から80%と、パソコンと同じく下降傾向です。

つまり、ホームページはいまやスマホからブラウズされることを意識して作成しなければならない時代になってきています。

スマホからブラウズされるということは、パソコンの画面よりもぐっと小さい画面に情報が収められるため情報が横ではなく縦方向にスライドされる形で表示されること、指でタップやフリックしやすいようなバナーや操作ボタンを設定しておく必要があること、横方向だけでなく縦方向にローテイトしてもそれにあわせて表示できるようプログラミングしておくことなどが必要です。

そこで、福岡県弁護士会でも一般市民にスマホでブラウズしてもらうことを強く意識して、ホームページの内容でなくデザインを大幅にリビルドしました。

まず、ページ最上部に「法律相談のご案内」「弁護士会の活動」「弁護士会について」「読み物」という4つのメニューをならべ、その1つを指でタップすると8つくらいのメニューがずらりとならぶプルダウン方式を採用しました。

次に、最近はツイッターやフェイスブックによる拡散も無視できないので、ツイートボタンやいいね!ボタンを上部に設定しました。不特定の弁護士が書いた掲示板を読んだり書式をダウンロードするための弁護士会員専用のページログインボタンはそのいいね!ボタンの横に移っています。

それから、更新情報について、これまでは「弁護士会からのお知らせ」も「宣言・決議・声明」も単なる「更新情報」も一緒くたに並べられていたので、タブ方式に区分けすることにしました。

福岡県弁護士会がこれまで作成してきたCM群は左下のバナーボタンをタップするとみることができます。最近UPされた【戦う手】編はオシャレに作っていて好感が持てますよ。

そうそう、プルダウンメニューのすぐ下は、ライトなタッチの絵がジャバスクリプトで入れ替わる形になっています。

ぜひリビルドした福岡県弁護士会のウェブサイトを一度となく二度三度みていただき、さらによりよいウェブサイトへと改良するための忌憚なきご意見をお寄せいただくことをお待ちしております。

司法修習生に対する給費の実現と司法修習の充実について考える集い 挨拶

カテゴリー:月報記事

公益社団法人 日本医師会 会長 横 倉 義 武

本日はこのように国の司法制度の根幹に関わる重要な問題を考える集いにお声がけをいただき、誠にありがとうございます。私ども、日本医師会は、国民の生命と健康を預かる医師の専門学術団体であり、その代表として一言ご挨拶をさせていただきます。

私ども医師は、法律家、聖職者と並び、欧米ではオールド・プロフェッションとして認識され、その職務の専門性ゆえに、きわめて高い職業倫理とそれに基づく自律的な自浄機能を備えることが、当然に求められて参りました。その伝統はわが国においても同様であり、特に弁護士業務に関しては、日本弁護士連合会以下、全国の単位会を中心とした厳格な懲戒制度が運営されているとお聞きしております。細かい形式は異なりますが、私どもの医師会においても同様な取り組みを進めております。こうした活動は、専門職業に対する国民からの信頼を確固たるものとするうえでも、きわめて重要な活動であると認識しております。

このように高度な専門的な業務を担い、かつ自律的な職能集団を形成するためには、まずもってその構成員たるプロフェッションが誇りをもって仕事に打ち込める環境、特に経済的な裏付けが保証されていることが必要であります。今回、司法修習生に対する経済支援が貸与制となり、若き法律家の皆さん、あるいは永年努力を重ねて社会正義の実現をめざし司法試験に合格された皆さんが、この貸与資金の返済に追われなければならないという実態は一刻も早く解消し、給費制に戻すことが必要と考えます。また、そのような事態を予想して、将来有望な志願者の方々が早々に法曹への道を諦めてしまうという状況があるとすれば、それは明らかに国家にとっての損失というべきであります。

私ども医師は、日頃、法曹のお仕事とは必ずしも近い所にいるものではございませんが、等しく国民のかけがえのない財産である「人権」と「生命・健康」を守るという共通の使命をもった職能集団として、一言見解を述べさせていただきました。
本日の集会が実りあるものとなることをお祈りいたします。

平成26年1月30日
代読 副会長 今 村   聡

給費制本部だより ~1.30院内集会のご報告~

カテゴリー:月報記事

会 員 清 田 美 喜(66期)

1.はじめに

去る1月30日、衆議院第二議員会館において、日弁連とビギナーズネット等との共催により、司法修習生に対する給費の実現と司法修習の充実に関する院内集会が行われました。

今回、給費制本部本部長代行の市丸信敏先生、同本部委員の髙木士郎先生と共に、高平奇恵先生の代理として、院内集会、日弁連での会議に出席し、福岡選出の議員との面談にも同席させていただきました。

登録したての新人にこのような機会を与えていただいたことに感謝しつつ、会員の先生方にご報告を申し上げます。

2.院内集会

院内集会には、衆参両院から62名(本人出席22名、代理出席40名)の議員が参加され、うち福岡県選出の議員は8名(本人出席4名、代理出席4名)の方が駆けつけてくださいました。また来賓として、日本医師会、日本公認会計士協会、環境に関する活動をされている市民団体からのご出席をいただくことができました。

挨拶をされた15名の国会議員の方全員が、若手法曹がスタート時点で多額の借金を背負っていることを問題視され、修習生への給費の復活ないし経済的支援を検討すべきであると発言されました。また多くの方が、議員立法で進めるべきであるとか、超党派で取り組むべきであるといった点にまで言及されていました。

中でも注目を集めたのは、自民党の保岡興治衆議院議員のご発言です。法務大臣経験者であり、司法制度改革を主導して来られた保岡議員は、従来は給費制の復活に反対の立場でした。しかし今回、修習生の地位を明確化して経済的支援をする必要がある、旅費や移転費の支給、入寮者数の増加、兼業禁止の緩和といった現在の対策では足りないと明言され、今後の議論に大きく影響を与える可能性があると感じられました。

来賓の方々からは、若手法曹が貸与金の返済に追われる事態を一刻も早く解消し、給費制に戻すべきであるというお言葉をいただきました。

日本医師会の横倉会長の代理として出席して頂いた今村副会長からは、国民のための高度の専門職としてのプロフェッションにとっては誇りをもって仕事に打ち込める環境、とくに経済的な裏付けが必要であり、経済的理由で若い人が法曹への道を諦めてしまうことは国家的損失であるとして、給費制復活を支持する意見を表明して頂きました(本月報にメッセージの全文を掲載させていただいておりますので、どうぞご覧ください)。日本公認会計士協会の山田副会長からは、当初は構成員の中から、修習生だけが給付を受けられるのは不公平であるという反対の声が上がったものの、会計士も法曹も同じ社会のインフラであって、その養成制度は若い人が目指すに足るようなものでなければならないとの共通認識を形成するに至り、団体署名に賛同したという経緯のご紹介がありました。意見対立を越えて支援を表明してくださったことに、感動を覚えました。

当事者である新65期、第66期の弁護士も、貸与制が修習や弁護士活動に及ぼす影響について実感を語り、一時間の予定の集会が一時間半に及んだにもかかわらず、最後まで多くの方が熱心に耳を傾けてくださいました。

このように、立場も、またときには意見も異にする多くの方々が、若手法曹の現状を問題であると捉え、その解決に向けて支援してくださっていること、その輪が目に見えて広がっていることを実感することのできた院内集会であったと思います。

当会会員の先生方の温かなご協力により、福岡県内各地からも多数の団体のご賛同をいただいております。今後ともご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

3.国会議員との面談

院内集会に先立ち、議員会館に国会議員を訪ね、面談をお願いしました。井上貴博衆議院議員(自民)はご本人とお話をすることができ、ご多忙中にもかかわらず30分ほど時間をとっていただきました。井上議員は、経済的に困窮した法曹が増加すると、反社会的勢力に取り込まれてしまうのではないかという危機感を持っておられ、私に貸与制下での修習について尋ねるなど、熱心に話を聞いてくださいました。

その他にも、麻生太郎衆議院議員を始めとする議員の方々を訪ね、政策秘書の方とお話をさせていただくことができました。

4.終わりに

これまで給費制存続のために尽力してこられた先輩方から、この問題は岩盤が固い、なかなか局面が変わらないという声を聞いてきました。しかし、今回初めて議員面談と院内集会に参加した私の目から見ても、議員の関心や、他の団体の賛同の声はこれまでになく高まっていることが感じられました。

これも、当会会員の先生方を始めとする先輩方が、我々若手法曹のおかれた窮状を理解し、法曹界の将来を憂いて、給費の実現のためにお力を貸してくださってきたおかげであると思います。
心より感謝を申し上げるとともに、引き続きのご支援をお願いして、私のご報告とさせていただきます。

あさかぜ基金だより

カテゴリー:月報記事

会 員 西 村 幸太郎(66期)

私の所属するあさかぜ基金法律事務所(以下では「当事務所」とさせて頂きます)は、法の支配を国民的に浸透させるという司法制度改革の趣旨に則り、弁護士過疎地にもあまねく法的サービスを行き届かせるため、弁護士過疎地での活躍を志す弁護士を養成する事務所です。2月1日に久留米で行われた「支部交流会」にお誘いを受けたのですが、当事務所のOB・OGも多数参加しており、弁護士過疎問題について当事務所の果たしている役割は大きいと感じました。

当事務所は、(1)(出張を含め)法律相談業務が多い、(2)そこから受任に至った事件(離婚や債務整理が多いように思います)が一定数ある、(3)事務所外の先生方からの紹介や共同受任という形で、様々な事件を経験させて頂いている、(4)純粋な業務の他に、月次会議、あさかぜ事務所会議、あさかぜ委員会などを通して、事務所運営のあり方についても考え、学ぶことができている、といった特徴のある事務所ではないかと感じております。もちろん、(5)既に過疎地に赴任された先輩方からの引き継ぎ事件もございますし、(6)私が弁護士登録してからの短い期間に、飛び込みで「相談したい」という連絡があり、受任にまで至るというケースも比較的多かったように思います。
以下では、上記(1)ないし(6)のいくつかについて、もう少し突っ込んでご紹介します。

(1)(6)法律相談について。記憶に新しい新人必修の集合研修では、「法律相談は全ての基本」と教えて頂きました。実際、短時間で的確に事案を把握し、次につなげるだけの法的アドバイスを適切に行うのは難しく、日々試行錯誤しております。過疎地赴任後は特に、どんな相談がこようとある程度の方向性を示すことのできる能力が絶対に必要ですので、赴任後も見据えて、1つ1つの相談に全力で向き合っていきたいと思っています。
(3)紹介・共同受任事件について。交通事故事件で、後遺障害認定の等級を争う異議申立ての事案がありますが、脳神経外科学の知見が必要で、現在、必死で勉強しております。大変ですが、弁護士がやらなければならないことの幅広さを実感させられました。
また、共有物分割事件について紹介を受け、私も関わらせて頂いております。現在積極的に活用することがすすめられている「早期事案説明期日」を経験できるなど、とても興味深い事件です。
この他にも、様々な先生のご協力のもとで、日々勉強させて頂いております。感謝の心を忘れず、事件については全力で取り組む所存でございます。
(4)あさかぜ事務所に関する各種会議について。当事務所の運営を考える会議では、「経営」のために気をつけなければならないことのレクチャーも受けながら、当事務所が存在する意義とは何かという根本まで遡って様々な議論を行っています。当事務所に関わる先生方が真剣に議論して下さっている様を見ていると、私も、事務所のあり方を真剣に考えるとともに、益々精進しなければと決意を新たにすることができます。

去る平成25年12月19日に弁護士登録し、瞬く間に時間が過ぎていっておりますが、今回、私なりに当事務所の特徴を、紹介させて頂きました。当事務所は、たくさんの人に支えられて成り立っております。今後とも、ご支援ご協力をお願いするとともに、月報の場ではございますが、この場を借りて感謝の意を示させて頂きます。

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