福岡県弁護士会 裁判員制度blog

2009年10月20日

裁判員裁判全国2番目の事件(殺人未遂)について

 さいたま地裁における裁判員裁判全国2番目の事件(殺人未遂)について、日弁連新聞(委員会ニュース)に、法廷を傍聴した鍛冶伸明弁護士の感想が掲載されていましたので、紹介します。(な)

 起訴事実に争いはなく、量刑とりわけ執行猶予を付けるかどうかが争点でした。判決は執行猶予がつかず、懲役4年6月で、双方とも控訴せずに確定しました。

 検察官の冒頭陳述は、証言台の横に立って譜面台を前に置き、譜面台の書面を見ながら陳述した。事前に図入りのペーパーが配布された。文字が細かくて見づらく、情報量が多すぎる。パワーポイントも使われたが、これも文字が細かく、見づらい。
 裁判員は、手元の紙やモニターを見ており、陳述者の方はほとんど見ていなかった。
 これに対して、弁護人は、一切メモを見ることもなく冒頭陳述を展開した。声、語り口、テンポなどが大変良く、裁判員は陳述する弁護人をよく見ていた。ペーパーは陳述後に配布されたが、冒頭陳述の項目だけが記載されていた。
 法廷において、被告人は、小柄、スーツにネクタイ着用、常に背筋をピンと伸ばして座っており、被告人質問での受け答えも誠実だった。また、弁護人の法廷における態度も、正々堂々としていて好感が持てた。

 いやあ、メモをまったく見ないで弁論するなんて、実に難しいことですよね。口でいうほど簡単なことではないと思いました。(な)

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