弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2014年5月19日

絵でわかる宇宙開発の技術

宇宙


著者  藤井 孝蔵・並木 道義 、 出版  講談社

 ロケットがどうやって地球をとび出し、宇宙をとんでいくのか、そして、それをなぜ人間が制御できるのか、不思議でなりません。その不思議を少しでも解明するため、絵があるなら少しは分かると期待して読みはじめたのでした。
 結論からいうと、イメージは少しふくらみましたが、いやはや難しい。まだまだ分からないことだらけです。
 ロケットはなんといっても軽くつくらなければいけない。そのため、ミツバチの巣にあるような、ハニカムサンドイッチ構造をしている。
 ロケットの材料として複合材がつかわれ東レなどの日本の素材メーカーが貢献している。
 ロケットエンジンの燃焼室は4000度にもなる。この高温に耐えられるエンジンを設計しなければいけない。そのため冷却に工夫がこらされている。
 ロケット研究のなかで新幹線に役立つことがあったことが紹介されています。
 日本の新幹線にはトンネルが大変多い。超音速で狭くて長いトンネルは、豆鉄砲波と同じトンネル微気圧波をもたらし、被害を発生させる。そこで、今の新幹線の先頭車両は、くちばし型のとても長い流線型になっている。
ロケットの打ち上げは出来るだけ赤道に近い場所が選ばれている。地球の公転速度は赤道で時速1700キロメートル。つまり、地球は音よりも早く自転している。この地球の自転による表面速度を利用するため、ロケットは少しでも赤道に近い場所から打ち上げられている。
 でも、日頃、そんなに早く大地がまわっている(動いている)なんて、実感しませんよね。
今、人工衛星は3500機以上も宇宙を飛んでいる。ロシア1450機、アメリカ1113機。その次、3番目が日本の134機。中国133機なので、近く、日本は追い越されてしまう。
人工衛星が初めて飛んだのが1957年。ソ連のスプートニク1号。初めて人類が宇宙に出たのが1961年のガガーリン(ソ連)。「地球は青かった」という名セリフはよく知られている。
 宇宙に向かうロケットの信頼性は90~95%程度。10回から20回に1回は失敗する可能性がある。
 まだまだ、宇宙は遠い気がします。それにしても、アメリカは、戦争にばかりお金をつぎ込んで、宇宙開発を断念してしまっているのが、私としては残念です。
(2013年10月刊。2200円+税)


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