福岡県弁護士会 宣言・決議・声明・計画

2018年3月27日

罹災証明書の申請期限の延長についての意見書

意見

平成30年3月27日

朝倉市
朝倉市市長 森田俊介 殿

福岡県弁護士会
会長 作間 功

1 意見の趣旨

罹災証明書(二次調査及び再調査を含む。)の申請について、申請期限を6か月程度延長することが相当である。

2 意見の理由

平成29年7月の九州北部豪雨災害では、豪雨に伴う河川の氾濫により大量の土砂や流木が住宅に流入する等の被害により、多くの住民が、未だに仮設住宅暮らしを余儀なくされています。被災地の復旧・復興は、着実に進んできているとはいえ、未だ途上の段階であります。

住家の被害認定は、災害により被災した住家の「被害の程度(全壊、半壊等)」を認定されるものであり、この認定結果に基づき、被災者の方々に「罹災証明書」が交付されます(災害対策基本法第90条の2)。この証明書の被害認定区分は、被災者生活再建支援金の支給、住宅の応急修理など様々な被災者支援策を受ける際の重要な基準となります。

しかしながら、従来の災害に係る住家の被害認定基準運用指針(以下「旧運用指針」といいます。)は、昨年の九州北部豪雨水害のような大量の土砂や流木が流入するといった水害を、必ずしも想定せずに策定されていたと思われ、住家被害認定の手法として不適当であると指摘されてきました。そのため、九州北部豪雨災害では、被災者の被害実態にそぐわない被害認定がなされていたと思われる事例が数多く散見されており、被災者の生活再建及び被災地の復旧復興が十分に行われていないように思われます。

そうした中、内閣府において、昨年11月から本年3月までの間、九州北部豪雨水害等における経験や知見等を踏まえて旧運用指針を見直すべく、四回にわたって検討会が開催され、この検討結果を受けて、今月23日、旧運用指針が改定されました(改定後の運用指針を「本運用指針」といいます。)。

本運用指針が、九州北部豪雨災害における経験や知見をも踏まえて改定されたという経緯からすれば、平成29年7月九州北部豪雨の被災者の中には、本運用指針を基準とした場合、被害認定の程度が重く認定される被災者がおられることが十分に予測されます。しかしながら、貴市は、罹災証明(二次調査及び再調査を含む。)の申請期限を平成30年3月30日(金)までと区切っておられます。運用指針が改定された以上、貴市は、本運用指針を改定された趣旨を踏まえて、住家被害の認定を行う必要が新たに生じておられます。

そこで、当会は、罹災証明書(二次調査及び再調査を含む)の申請について、申請期限を、本年3月30日ではなく、さらに少なくとも6カ月程度延長することが相当であると考えます。

以上

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