会長日記

2016年4月

会 長 斉 藤 芳 朗(39期)

会長就任に際して、所信を公表し、その実現に向かって、執行部一体となって努力いたしました。所信が実現できたか否かについての検証をいたします。

1 会費の減額

(1) 所信

会費の減額について検討すること掲げておりました。

(2) 達成状況
  1. リーガルサービス基金の負担金について、月額500円減額することとなりました。
  2. 福岡部会の登録後25ヶ月間負担しなければならない月額2,000円の特別負担金を廃止することとなりました。

2 会長・副会長に対する報酬等の支給

(1) 会費減額の所信を変更

会長職を半年程度遂行し、副会長の激務を目の当たりにしました。これから役員に就任される若手の会員に対して、いわゆるプール金を拠出させたうえで(会長100万円)、報酬も支給しない、という過酷な現状を維持することは許されないと考えました(なお、昨年度まで、福岡部会選出の3名の副会長にもプール金40万円を負担させておりました)。

(2) 達成状況
  1. 会長、副会長に対して、月額15万円の報酬を支払うこととしました。
  2. 執行部の活動費として、年額300万円を支出することとしました。

3 人権調査の有償化

(1) 会費減額の所信を変更

大変な労力と気苦労を要する人権調査に従事される会員に関して(しかも、多くの場合、若手の会員が担当する)、無償を継続することも相当ではないと考えました。

(2) 達成状況
  1. 警告・勧告等の処理決定がなされた場合、一人あたり3万円の報酬を支払う。2万円の減額・増額を可能としました。
  2. 往復2時間を超える出張をした場合、5,000円ないし1万円の日当を支払うこととしました。
  3. 専門家に相談した場合の謝礼金として、1万円を支払うこととしました。
  4. そのほか、実費をきちんと支払うことを明記しました。

4 ペーパーレス化の推進

(1) 所信

ペーパーレス化に取り組むことを掲げました。

(2) 達成状況
  1. 昨年4月以降、ペーパーレス化に取り組んでおり、総会の資料等もメール送付することとしております。
  2. ール未登録者に対して、個別に登録を呼びかけており、未登録者は80名程度となりました。
  3. 研修の申込みをHP上からできるようにしました。
(3) 未達部分

研修の申込みに関して、FAX併用が続いております。もう少し周知期間が必要かと思われます。

5 意見交換、法律相談のML開設

(1) 所信

自由に意見交換ができるML、気軽に法律相談できるMLを開設(加入は自由)することを掲げました。

(2) 達成状況
  1. 自由に意見交換ができるMLを開設するための規則を制定し、開設しました。
  2. 法律相談MLについては、反対意見も多く、開設を中止しました。

6 男女共同参画の推進

(1) 所信

男女共同参画を実現することを掲げました。

(2) 達成状況
  1. 執行部に人選を求められた場合、半数を女性とするように心がけ、ほぼ実現しております。
  2. 執行部を経験して、「当会の重要な委員会である●●委員会を引っ張っているのは△△女性弁護士であり、△△弁護士の能力・人格については多くの会員から支持されている」というような△△弁護士の数を増やすこと、そのような環境を整備することが必要ではないかと考えました。
(3) 未達部分

ア)現実に、どの委員会のどの業務について女性弁護士が担っているのか、その委員会、業務についてはどの程度の重要性があるのかを検証し、イ)今後、そのようなポスト、活動できる場面としてはどこがあるのかについて検討すべきあるところ、このような目配りができるのは、会全体を見渡すことができる執行部に限られます。そうすると、両性の平等委員会を発展的に解消して、執行部が主導する男女共同参画推進本部を設立すべきと考えております。次年度へ引き継いでおります。

7 研修の充実

(1) 所信

研修を充実することを掲げました。

(2) 達成状況
  1. 五月雨式に案内が来ている研修について、月報の末尾にまとめて掲載することとしました。
  2. 早朝に行う若手の勉強会を企画しました(途中から、裁判官が参加するようになりました)。
(3) 未達部分

刑弁研究会、少年付添研究会、倒産実務研修会、交通事故賠償研究会(最近開始)に類する、ア)若手が幹事を務め、イ)ベテランがコメンテーターとなる、ウ)定期開催の研修会を企画すべきであると思いました。消費者、労働、行政、家事、生存権、高齢者・障がい者等が主催する研修が考えられます。次年度へ引き継ぎました。

8 若手の会員への配慮

(1) 所信

委員会において、若手会員の発言をしやすくし、活躍の場を付与するような環境を整備していただくことを掲げました。

(2) 達成状況
  1. 4月、10月に、各委員会向けの文書において、同趣旨のお願いをし、議論の平易化、合宿の実施、懇親会の開催等を依頼しました。
  2. 日弁連、九弁連委員の定期的な交代をお願いし、長期にわたり日弁連の委員に就任している会員に対しては、個別に交代を推奨しました。