福岡県弁護士会コラム(弁護士会Blog)

2015年9月号 月報

「情報セキュリティ向上のための研修会」のご報告

月報記事

ホームページ委員会委員 松 下 ゆかり(66期)

1 はじめに

ホームページ委員会では、去る平成27年7月7日、情報セキュリティコンサルタント事務所プロジェクト・イン代表の宮本和樹先生をお招きして、「情報セキュリティ向上のための研修会」を開催しました。宮本先生は情報セキュリティコンサルタントとしてプライバシーマークの認証やIMSM認証などのコンサルティングを延べ約150社ほどされている他、情報セキュリティの審査員としてもご活動されており、この分野に精通されている先生です。

2 研修会の内容について
  1. 弁護士が保有する情報は、依頼者の個人情報はもとより、ほとんど全てが機密情報に該当します。これらの情報が漏洩した場合、その影響は計り知れません。そのため、弁護士法第23条は、弁護士の秘密保持の権利と義務を規定し、弁護士職務基本規程第18条は事件記録中の秘密及びプライバシーの漏えい防止の注意義務を規定しています。そして、日本弁護士連合会からはこれらの規定に関する解釈指針として「弁護士情報セキュリティガイドライン」が出されています。
    本研修では、上記弁護士情報セキュリティガイドラインに基づき、その具体的実施策についてご講義いただきました。
  2. ガイドラインには、強く推奨する取組として「~すること」とされているものと、環境に応じて推奨する取組として「~が望ましい」とされているものがあります。今回は前者について事例を含めながらその解説を行っていただきました。
    例えば、事件記録の保管については、「事件記録の紛失を防止するため、その重要度に応じて保管場所、データ化、その他適切な保管方法を定めること」とされていますが、その具体的な方法として、事件記録等重要書類はカギ付きキャビネットに保管し、それを見ることができる人を限定すること、そしてその情報を見ることができる人がいないときには必ずキャビネットに鍵をかける運用をするようにとの解説がなされました。これは事件記録の紛失防止はもとより、仮に漏洩事故が起こった場合でも、その情報にアクセスできない人があらぬ疑いをかけられずに済むという側面もあるとのことです。
    また、可搬電子媒体の保管に関しては、「利用目的を達成したときは、直ちに可搬電子媒体から当該データを消去すること」と定められていますが、例えば、USBによってデータの受渡しをする場合には、「コピー」ではなく「移動」をしてもらい、受渡し後のUSB内のデータは空にするといった扱いを推奨されていました。
    上述のようなガイドラインの解説だけではなく、「パスワードの作り方覚え方のヒント」として、Watashiha(私は),nihonno(日本の)Fukuokaken(福岡県)fukuokashi(福岡市)Chuoku(中央区にいる)bengoshi(弁護士です)=「WnFfCb」という風に物語風にして作成する方法の紹介もありました。パスワードは辞書を使って解析されるということで、辞書にないワードを作成するのが解析されないポイントになるそうです。
3 おわりに

ほとんどの情報漏洩事故はメールやFAXの誤送信、携帯電話やノートPCの置き忘れなどの単純なミスが原因となっていると言われています。本研修はガイドラインの内容を知識として再確認するとともに、少しの手間や工夫により漏洩事故を防止できることがわかり、大変勉強になりました。
最後に、宮本先生、わかりやすいご講義をありがとうございました。

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倒産実務研究会のご報告

月報記事

会 員 平 山 聡 子(65期)

1 はじめに

平成27年7月21日、福岡地裁第4民事部から菱川孝之裁判官を講師に、当会の吉原洋先生をアドバイザーにお迎えし、主に破産申立てや管財事件の経験が少ない若手会員を対象として、「自然人破産申立てにおける留意点」と題する研究会が行われましたので、ご報告いたします。

2 概要

研究会の内容は、(1)申立直前の換価行為がある場合、(2)受任後の財産管理、(3)同時廃止基準について、菱川裁判官及び吉原先生からそれぞれのご見解や注意点についてお話を伺い、最後に(4)菱川裁判官より裁判所からのお願いや申立時の注意等がなされるという流れで進行しました。

3 (1)申立直前の換価行為がある場合

当該論点については、過払金回収を例にあげ、過払金の回収の必要性と、予納金の準備の可否を場合分けした上で、申立代理人がいかなる対応をすべきかについて検討しました。

はじめに、申立段階で換価が許される場合について、破産レター(4)にも記載されている「相当な申立費用・管財費用を捻出するなどの必要性がある場合で、かつ、換価行為が相当である場合」に許容されるとの見解が確認されました。

そして、裁判所が問題のある事案として考えているケースについて、以下の3点が指摘されました。

  1. 過払金回収の必要性・・・申立段階で過払金の回収を行うことは、申立遅延の原因ともなり、財産散逸の恐れもあります。そのため、申立費用の捻出の可否(法テラスの利用も含めて)等、申立段階で換価を行う必要性があるかについては慎重な判断をしてほしいとのことです。
  2. 過払金回収の相当性・・・当該換価行為が適切なものであることを管財人に対してきちんと説明できるのかと言う点がポイントになります。特に減額和解を行うことが適切か、過払報酬を受領することが適切か等については、管財人により、申立代理人の行為の相当性がチェックされること(否認されることも含め)を念頭に、慎重な判断をしてほしいとのことです。
  3. 回収金の管理・・・回収金は、申立代理人が預かり、管財人に引き継ぐのが原則です。生活費等のために破産者に渡す必要がある場合でも、渡すのは相当な範囲に限定し、後で回収金を渡した必要性・相当性を管財人に説明できるようにしておくべきとのことです。
    その他、会場からの質問が多く寄せられ、活発な議論がなされました。
4 (2)受任後の財産管理について

当該論点については、まず、申立代理人弁護士は、「債務者の財産が破産管財人に引き継がれるまでの間、その財産が散逸することのないよう、必要な措置を採るべき法的義務(財産散逸防止義務)を負う」とし、同義務に反し、必要な義務を講じなかった結果、破産財団を構成すべき財産が散逸した場合には、不法行為に基づく損害賠償義務を負うとした裁判例(東京地判平成25年2月6日判時2177号72頁等)を確認した上で、財産散逸防止義務違反が疑われるもの(破産者による偏頗弁済、財産費消)について、具体例に即して検討しました。

裁判所からは、財産散逸防止義務違反に関する裁判例は、自然人ではなく、法人を対象としたものが多いこと、自然人は開始決定後も生活をしているため、法人と異なり、申立代理人が破産者の財産を完全に管理するのは困難なことが指摘されました。そのため、破産者の偏頗弁済、財産費消があったことから、直ちに申立代理人の財産散逸防止義務違反が問われるものではないが、他方で、申立代理人としては、破産者が偏頗弁済等をしたときに、破産者に対する必要な説明を怠ったために、財産が散逸したのではないかと疑われることがないよう、受任時に破産者に対して行った説明内容について書面で残しておく等の工夫を行うとよいのではないかとの提案がなされました。これに対し、吉原先生からは、偏頗弁済等を防止するためにご自身がされている工夫等の話がなされました。

また、もう1点、裁判例(平成24年10月19日民集241号199頁 債務整理の方針を明示していない受任通知が発送されたことをもって、破産法162条1項1号イ及び3号にいう「支払の停止」にあたるとされたもの)を題材に、債務整理の方針未決定段階でも財産散逸防止義務が生じると考えられる一方、任意整理による柔軟な解決を図る上でどのような点に留意すべきかについて検討しました。

この点に関して、裁判所は、先行する任意整理が奏功せず破産申立てに至った場合に、任意整理をまとめるために債権者ごとに異なる弁済方法・弁済割合等を採用したからといって、それが直ちに問題視されることにはならないだろうと指摘される一方、将来破産申立てに至る可能性があれば、任意整理の段階から申立人による財産散逸がされないよう気をつけてほしいとのことでした。

5 (3)同時廃止基準について

最後に、同時廃止基準については、同廃基準がどのような観点から両事件の振り分けを行っているか、また、同廃基準と換価基準の混同に気をつけてほしいとの話がなされました。

また、注意点として、同廃の前提として、申立人の資産調査の履践が前提とされることから、申立代理人には資産調査をきちんと行ってほしいとの話がありました(通帳に使途不明金がある、車を所持していないのに家計表にガソリンの支出がある、年金受給があるにも関わらず、年金が収入欄にあげられていないなどの場合には事情説明を行うなど)。

6 最後に、(4)菱川裁判官より裁判所からのお願いや申立時の注意等がなされました。この点については、注意すべき点がいくつもありましたのでご報告いたします。
まず、破産手続開始・免責許可申立てに関する陳述書の、「破産に至った経緯及び事情」を記載するにあたっては、破産に至る事情、いつから誰にいくら借りたか、という点について具体的な記載をお願いしたいとのことでした。
また、債権の中に債務名義があるときは、時効完成の有無を判断するためにも、債権者一覧表のその他欄に事件表示をしてほしいとのことでした。
そして、家計表については、同居者の記載がないが別会計とは考えられないものについての記載を行うこと、家賃などの費用が添付資料と違う額になっていないかについて注意してほしいとのことでした。
最後に、DV被害者等の住所を秘匿したい方の申立てを行うときには、後から秘匿する扱いとすることが難しいため、申立前に裁判所に相談するか、申立書に住所を記載せず、債務者審尋をお願いします、と申し出る形で申立てをしてくださいとのことでした。

7 終わりに

今回の研究会は、破産部の裁判官と弁護士の吉原先生のそれぞれの見解を伺うことのできる、とても有意義な研究会でした。

倒産実務研究会は、まだまだ破産や管財事件の経験が少ない若手の会員にとって、書籍には書かれていない実際の福岡の裁判所の運用や、ベテランの先生方の破産事件の処理のやり方を直接伺うことのできる、とても勉強になる研究会です。
3か月に1度程度行われており、それぞれの部会にはサテライト中継されておりますので、若手のみならずベテランの会員の皆様におかれましては、次回以降も奮ってご参加ください。

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憲法市民集会(8月2日)

月報記事

会 員 朝 隈 朱 絵(67期)

8月2日、ペシャワール会現地代表の中村哲氏を講師にお招きし、憲法市民集会がウェル戸畑で行われました。
当日は、800人を超える人が集まり、開場は満席となったうえ、中村氏の書籍等も完売する、大盛況となりました。

アフガニスタンは、かつては実りの多い農業国でしたが、長引く戦乱に加え2000年に歴史的な大干ばつが発生し、100万人以上が飢餓に直面して難民となりました。これに追い打ちをかけたのが、2001年に始まった米軍等による空爆でした。中村氏が働いていたPMS(平和医療団)の診療所には、栄養失調や不衛生な水のために、赤痢等に感染した子供や高齢者等が殺到し、次々と命を落としたそうです。
このような状態を目の当たりにした中村氏は、一人一人の治療をしていても埒が明かない、病気の大本を断つ必要があると、清潔な水と農業用水をもたらすため、用水路の建設を決意しました。そして、現地の人々とともに、福岡市の約4割に当たる1万5千ヘクタールを潤す用水路の建設を成し遂げました。

アフガニスタンは、日本から距離的にも非常に遠く、文化もまったく違い、日本人である私たちからは非常に疎遠な国で、報道等で現地の映像を見ても、別の世界のことのように思えます。しかし、現実に、現地では飢餓や空爆で多くの人々が命を落としているのです。このような瀕死の状態にある国で、日本人が活動をし、その結果、多くの人々の命を救い、生活に再び命を吹き込んだという多大な貢献をしたことは、私たち日本人にとって、非常に大きな誇りであると思います。
日本は、世界の中でも有数の先進国であり、あらゆる分野で優れた功績を挙げています。そのような日本が、世界に貢献できる分野は非常に多く、これから日本が世界の中で果たすべき役割は、山ほどあります。資源開発・農業復興のための技術協力や、道路・橋・水道・発電施設等のインフラ整備、大学等の研究機関における技術・研究支援や、立法・司法機関における法整備支援。先進国である日本が、国の垣根を越えて支援を行うことは、世界から期待されていることですし、日本がこのような役割を果たすことは、世界からの信頼を得ることにもつながります。
このような形で、日本は、世界の中での地位を高めていくべきだと思います。

しかし、今、日本が行おうとしていることは、軍事的な力を提供することです。紛争の生じている地域で、どちらか一方に軍事的な援助をして、紛争を助長することが、今、日本のすべき貢献なのでしょうか。アフガニスタンのような、必死に立ち上がろうとしている国で起きている紛争に軍事的援助をする結果、現地では、子供や老人、女性等、弱い立場の市民が、命を落としていくこととなります。このような結果を招くことが、世界において、日本が果たすべき役割とは真逆のことであるのは、誰の目にも明らかではないかと思います。
「銃は何も生み出しません」
「今アフガニスタンに必要なのは、爆弾の雨ではなく水と食料の雨なのです」
中村氏の言葉を受け、会場は拍手で溢れました。
講演終了後の質疑応答の時間には、会場のいたるところで次から次に手が上がり、時間内に質問ができなかった方も多く出るほどでした。
質問の内容は、現地の人々とのコミュニケーションは何語で行っているのかということや、現地での生活実態等についての素朴な疑問から、現地でリーダーシップをとって多くの人々を束ねるための工夫等まで、多岐にわたりました。どの質問からも、現地で実際に活動されている中村氏の生の声を聞ける貴重な機会を逃すまいという気持ちが伝わってきました。

今回の講演は、日本人の世界での貢献の実体を知る、非常に良い機会となりました。今後私たちがどう行動すべきか、改めて考えさせられる内容でした。
今後もこのような機会があれば、さらに多くの人々に参加して頂き、日本という国の国民の一人として、考えを深める機会にしていただければと思います。

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ホームページ委員会だより

月報記事

ホームページ委員会委員長 菅 藤 浩 三(47期)

平成27年7月7日に、外部講師をお招きして情報セキュリティガイドライン研修を、弁護士向けに当委員会主催で実施しました。

多くの会員にご参加いただき、これで今年度の当委員会主催の研修企画はオシマイにしたいなと安堵したのもつかの間、今年度中に当委員会と他委員会との共催のかたちで、あと2つの研修企画が開催されることになりました。

1つは、年度当初から予定していた外部講師をお招きしてのIT利用研修です。自由と正義平成27年2月号の特集で「弁護士業務におけるIT利用入門の入門」を執筆された滋賀弁護士会の野田隼人弁護士を講師にお招きして、当委員会の委員も所属している任意の勉強会、IT法研究会とのコラボ企画を、12月4日(金)夕方に弁護士会館で実施します。

自由と正義の特集は体裁上活字ばかりが並んでいますけれども、そこに載せることができなかったITを利用しての業務時間短縮や隙間時間の合理的活用など、実践者ならではの貴重な話が聞けるものと確信しています。

もう1つは、急きょ実施が決定した弁護士業務におけるマイナンバー研修です。9月4日(金)にも日弁連主催で実施されますが、あっという間に席が埋まったということで、別の切り口から10月27日(火)夕方に当委員会所属の吉井和明弁護士に講演していただきます。

マイナンバーは平成27年10月から12ケタの番号が個人ごとに1つ、法人にも13ケタの番号が1社ごとに通知されます。番号漏えいにより不正に利用される場合を除き、一度付与されたマイナンバーが変更されることはありません。平成28年1月から、年金労働医療福祉といった社会保障・税・災害対策における行政手続でマイナンバーが必要となります。

そういえば10年ほど前に住基ネットが導入されましたが、あれとの違い自体ほとんど知られていませんし、マイナンバーの場合は近い将来の民間利用(例:預金口座との関連づけの強制)も視野に入れられているようです。

少なくとも平成28年1月から施行されることから、マイナンバー制度への賛否はさておき、それがどういう制度で弁護士業務にどうかかわってくるのかはきちんと知っておく必要があります。ちなみに、住基ネットにより行政機関が住民の本人確認情報を収集管理利用することは憲法13条の保障する個人に関する情報をみだりに第三者に開示公表されない自由を侵害するものではないという最高裁判例平成20年3月6日判例時報2004号17頁が出ています。
ITの進化や個人情報を巡る法改正により、市井の弁護士が学ばなければならない内容がますます増える一方です。会員の皆さんも、こういうITに関する企画を実施してほしいという希望があればぜひお寄せ下さい。

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ITコラム 「無料でできるメール誤送信対策」

月報記事

会 員 壹 岐 晋 大(65期)

1.はじめに

依頼者とのやりとりや会務など、メールでの連絡は頻繁になされています。その中で怖いのがメールの誤送信。典型的なものとしては、宛先を間違える、添付ファイルを間違える、「Bcc」で送るはずが「cc」で送ってしまうなどがあります。これらは守秘義務違反や情報漏洩等の責任問題に発展する場合も有り得ます。

メール誤送信対策については有料のソフト等を利用されている方もいると思いますが、今回は無料でできる範囲でのメールの誤送信対策についてまとめてみます。

ちなみに、一般社団法人ビジネスメール協会が発表している「ビジネスメール実態調査2015」によれば、ビジネスメールの送受信でもっとも利用されているメールクライアントは、Outlook(31.47% ちなみに2位はGmailの31.27%)とのことだったので、下記に述べる手順についてはOutlookのみ記載します(Outlook2010での手順です)。

その他のクライアントでも設定できる場合もありますので、参考にしていただければと思います。

2.対策(1)【送信フォルダに一旦預ける】

メール送信後に誤送信に気づくことは多いです(送信前に気づけば送りません。当たり前です。)。そこで、メッセージを一度送信フォルダにあずけて、再度チェックした上で送信をするという対策が考えられます。実際に送信前にチェックするということは有効な誤送信対策といえますが、面倒ではあります。

(手順)

設定時:「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→送受信「接続したら直ちに送信する」というチェックを外す

送信時:「送受信」タブから「すべてのフォルダを送受信」

3.対策(2)【オートコンプリート機能を無効にする。】

アドレスを途中まで入力すると、自動的にアドレスが全て表示される機能があります(オートコンプリート機能)。非常に便利な機能ではありますが、宛先間違いによる誤送信のもとです。全会員への誤送信回避のためにも「all」などから始まるアドレスを使っている知り合いがいる方は要注意です。

これと似た対策としては、アドレス帳の登録名を分かりやすくしておくというのは有効です。

(手順)

「ファイル」→「オプション」→「メール」→「メッセージの送信」「宛先、CC、BCCに入力するときにオートコンプリートのリストを使用して名前の候補を表示する」のチェックを外す

4.対策(3)【遅延送信】

対策(1)と似たものですが、送信ボタンを押して、1分から数分程度、送信をキャンセルできるように設定しておけば、誤送信が防げる場合があります。ちなみにGmailにも30秒送信を取り消せる機能があります。

(手順)

「ルール」→「仕訳ルールと通知の管理」→「新しい仕訳ルール」→「送信メッセージにルールを適用する」→「次へ」→「次へ」→「はい」→「指定した時間分後に配信する」にチェック→「指定した時間」→「1分後」に設定→「次へ」→「次へ」→名前を入力→「完了」→「OK」もしくは「適用」

5.その他対策

以上、代表的な対策を3つほど紹介しましたが、その他にも

  • CCを使うときは、文中に「Cc:○○様」と記載する。
  • 「Outlook宛先確認アドイン(拡張機能)」を入れて、メール送信時に宛先を確認するダイアログを表示する。
  • ファイルの添付にはパスワード付きのZIP圧縮ファイルを使用する。
  • 月報に誤送信についての記事を書いて自らプレッシャーをかける。

などの対策も考えられます。

ちなみに、私はThunderbird(上記実態調査3位:11.07%)を使っていますが、「Check and Send」というアドインを入れています。これは、(1)事前に指定しておいた単語(「添付」等)がメッセージ中にあり、添付ファイルがない場合、(2)事前に指定しておいた単語がメッセージ中にある場合、(3)宛先がアドレス帳にある(ない)場合等に、確認メッセージがでるように設定ができます。 それでも、メールの誤送信をしてしまった場合は、当たり前ですが速やかに削除を依頼することが重要になると思われます。

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あさかぜ基金だより あさかぜにおける養成について

月報記事

弁護士法人あさかぜ基金法律事務所 弁護士
中 田 昌 夫(67期)

私が、あさかぜ基金法律事務所に入所してから、9か月がたちました。
当事務所での養成期間は、だいたい2年程度と言われているので、すでに養成期間の3分の1ほどを終えたことになります。月日の経過の早さには驚かされるばかりです。
今回は、当事務所での養成の実情について、これまでの活動を振り返りながら、ご紹介させていただきたいと思います。

まずは、受任事件を通じた養成活動についてです。
弁護士過疎地においては、弁護士の数が少ないため、多種多様な事件が持ち込まれることになります。
そのため、当事務所の弁護士は、弁護士過疎地への赴任を見すえ、さまざまな種類の事件に対処する能力を養う必要性があります。
そこで、当事務所では、弁護士が法律相談等を通じて事件を受任するほかに、外部の事務所の弁護士に協力していただき、共同受任事件を通じて幅広い種類の事件を受任することができるよう、配慮いただいています。
ことに共同受任事件においては、一緒に担当させていただいている弁護士の活動を拝見しながら、事件処理の奥深さを実感するとともに、多くを学ばせていただいています。
たくさんの弁護士にご指導、ご協力をいただき、日々、感謝の気持ちで一杯です。この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。

次に、事務所経営に関する養成についてです。
当事務所の弁護士は、事務所の経営についても、主体的に取り組んでいます。
赴任先において、事務所の経営や顧客開拓がうまくいかなければ、事件処理がとどこおり、法的救済を必要としている人々の依頼に応えられないことになりかねません。また、赴任先において、事務所の経営を安定化させ、広く顧客を開拓することができれば、弁護士過疎地域への弁護士の定着がより容易なものとなるからです。
具体的には、毎月、事務所内で会議を開き、キャッシュフローのデータを確認しながら、事務所の経営改善のために、どのような点を留意するべきか、どのような工夫ができるか、意見をかわしています。
また、広報や、受任ルートの開拓、事務局や弁護士の採用活動について、外部の事務所の弁護士からアドバイスをいただき、試行錯誤を重ねつつ、取り組んでおります。

こうして、当事務所における養成の取り組みを振り返りながら、改めて、貴重な機会をいただいていることを実感いたします。
もっとも、限られた時間の中で、どれだけのことを学び取れるかは、被養成弁護士の目的意識と積極性にかかっているものと考えます。
そうした目的意識や積極性を常に維持するうえで、弁護士過疎地へ司法サービスを供給し、法の支配の貫徹に寄与するという、同じ目標をもった被養成弁護士とともに、切磋琢磨できるという事務所の環境もまた、えがたいものだと思います。
養成の成果を、弁護士過疎地において結実できるよう、初心を忘れることなく、これからも精進を重ねていきます。

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「転ばぬ先の杖」(第18回) 「交通事故に遭ったら早期に弁護士に相談を。」

月報記事

会 員 宮 田 卓 弥(55期)

私の所属する事務所は、交通事故の案件を比較的多く扱っています。

この「転ばぬ先の杖」のコラムとして、交通事故の弁護士への相談を取り上げたいと思います。

交通事故は、日常生活の中でどんな方にも起こる可能性のある事ですが、ひとたび事故に遭うとその後の人生を左右するような事態にもなりかねません。その中でも、私がご相談を受ける中で感じることが多い、交通事故に遭った場合の早期相談の重要性について述べたいと思います。

1 交通事故発生件数の多さ

福岡県は他県に比べて交通事故が多く、平成25年には、4万3678件発生しています。この件数は、全国でワースト3位であり、福岡での交通事故の多さを物語っています。

実際に私たち弁護士が受ける相談においても、福岡県内での死亡事故、介護を要するような重大事故も多く、被害者救済の重要性を痛感しています。

2 早期相談のすすめ

私たち弁護士による交通事故被害者の救済という活動を行っていく中で、特に重要だと感じることがあります。

それは、交通事故直後のできるだけ早い時期に、弁護士に相談・依頼をすることです。

交通事故の被害に遭うのは、ほとんどの方が人生に一度のことです。突然の事故の後に、ご本人だけでなくご家族の方々も心身共に余裕のない状態で、警察、病院及び保険会社等様々な対応を求められます。何の知識もない状態では、どこに相談し、どんな対応をすればいいのか分からないというのが事故に遭われた多くの方の実情です。

しかしながら、事故後に警察、病院及び保険会社等へ適切な対応を行うことが、その後受取ることが出来る補償内容に大きく影響します。弁護士が早期に介入することにより、事故に遭われた皆様の悩みをお聞きし、関係各所に適切な対応を行うことが可能となります。

また、後遺症が発生しそうな重大な交通事故の場合には、症状固定の前に、弁護士への早期の相談が特に重要だと考えています。

なぜならば、交通事故によって後遺症が残りそうな場合には、交通事故の直後に適切な治療を受けていることや、後遺障害診断書の内容が適切かどうかによって、被害に遭われた被害者の方の実際の後遺症に見合う後遺障害等級が認定されないおそれがあるからです。適切な後遺障害等級の認定を受けるか否かによって、金額にして数千万円の賠償金の違いが出てしまう場合があります。適切で十分な補償を受けることは、ご本人やご家族が抱えて行くかもしれない負担を少しでも軽減できると思われます。

早期に弁護士に相談することで、症状固定の前の段階から、後遺障害の認定における対応や、その後の生活のことまで見据えたアドバイスをすることが可能なのです。

3 弁護士費用について

弁護士費用についてご心配される方も大変多いです。ご相談のタイミングが遅くなることの原因の一つではないかと考えています。

交通事故による怪我で就業が出来なくなっておられる方にも、早くご相談いただきたいのですが、ご本人の収入が絶たれていることにより費用の面で、躊躇されることも無理はないと思います。

しかしながら、交通事故の場合、法律相談料が無料であったり、弁護士費用を後払いにしてもらえる場合も多くあります。

さらに、ご自身又はご家族の自動車保険に「弁護士費用等補償特約」がついていれば、弁護士に依頼した場合の着手金や報酬金が、通常300万円までは、保険会社が支払ってくれます。つまり、弁護士費用が300万円の金額の範囲内であれば、弁護士費用を自己負担なく弁護士に依頼し、示談交渉や裁判を進めることができます。

このように、交通事故の相談に関しては費用の面でもご心配いただくことが少なくなってきていますので、お早めに弁護士にご相談いただく事をお勧めします。

4 弁護士の探し方

弁護士会の相談センターで相談する方法がありますが、最近では、インターネット検索で弁護士を探される方も多くいらっしゃいます。
交通事故に遭われた方が、情報収集にパソコンやスマホを使用される方も増えてきていると感じています。弁護士をお探しの方は、そのような情報発信を参考にされて、弁護士を探されてみるのも一つの方法ではないかと思います。

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