弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

犬・アメリカ

2017年4月10日

戦場に行く犬

(霧山昴)
著者 マリア・グッダウェイジ 、 出版  晶文社

2011年、アメリカ軍の特殊部隊がパキスタンに潜んでいたウサマ・ビンラディンを暗殺しましたが、そのとき犬も参加していたことを初めて知りました。
この作戦を映画化した映画『ゼロ・ダーク・サーティ』は、私もみたのですが、うかつなことに犬がいたことに気がつきませんでした。「カイロ」という名前の軍用犬だったそうです。映画ではジャーマン・シェパードが出ているけれど、本当はベルジアン・マリノワなんだそうです。マリノワって、どんな犬なのでしょうか・・・。
いずれにしろ、アメリカ軍がイラクやアフガニスタンで軍事作戦をするときには大量の軍用犬も連れていきます。犬は、頼りになる「兵士」なのです。
軍用犬はハンドラー(人間)からほめられることだけが仕事のごほうびだ。それを楽しみに作戦に参加している。
アフガニスタンでもっとも殺傷能力が高い武器はIEDだ。そのため、犬にとってもっとも重要な感覚器が、かつてないほど頼りにされている。現代の軍用犬に一番多く課せられる任務は、爆発物の探知だ。数十種の爆弾を、犬なら嗅ぎわけることができる。アフガニスタンにいる軍用犬のほとんどは、パトロール兼爆発物探知犬だ。
軍で使用される犬は、柔軟性があり、無駄がなく、簡単に配置でき、必要とあれば素早く移動させることのできる兵器システムだ。
アフガニスタンに従軍した軍用犬が2010年に見つけた爆発物は5670キロ以上ある。
もちろん、多大の犠牲を払っています。2001年以降、17人のハンドラー兵士が戦死し、2005年以降には44頭の軍用犬が戦地で死亡した。
軍用犬は、かけがえのない存在である。軍用犬として採用される犬は、純血種でも登録種
でなくてもかまわない。大切なのは能力である。実のところ、純血種でないほうが元気であり、問題も生じにくい。
アメリカの軍用犬は、ヨーロッパ生まれが多い。買い付けチームは、1回のヨーロッパ出張で60~100頭の犬を買ってくる。アメリカには軍用犬の候補になりうる強い犬が少ないらしい。
犬は人間の仕草にとても敏感で、ほんの小さな動きでも、緊張を示す行動は見逃さない。
人間は困ったときには、声の周波数がわずかに上がる。ほかの人間が気がつかないことにも、犬は反応する。恐怖も心配も、哀しみさえも、犬は匂いとしてかぎとっている可能性がある。
犬のいらない、戦争しない平和な国際社会であってほしいものです。
ウサマ・ビンラディンをアメリカ軍が暗殺して、何かいい方向に変わったことがありましたか・・・。代わりの人物が、いくらでも出てくるだけですよね・・・。やっぱり武力に頼らず9条の力で平和共存するしかないのです。軍用犬の活躍なんて不要とする、そんな国際社会を目ざしましょう。
(2017年1月刊。2500円+税)
天神の映画館でオーストラリア映画「ライオン」をみました。心温まる、とても感動的ないい映画で、涙が止まりませんでした。忙しいなかに時間をつくり出して、来てよかったと思いました。
インドで5歳のときに突然、親から離ればなれになり、オーストラリアに養子としてもらわれた男の子が25年後に、グーグル・アースで探し出した生まれ故郷に戻って生母と再会するという実話を映画化したものです。
グーグル・アースは弁護士も活用している人は多いと思いますが、こんなことも出来るのですね。5歳の子役の愛らしさと賢さに脱帽でした。インドの広さも実感させられます。
 

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